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高温超伝導体の平均場理論

研究課題

研究課題/領域番号 08227229
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

松川 宏  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20192750)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワード高温超伝導 / 有効ハミルトニアン / t-Jモデル / 3サイト項 / スピンギャップ
研究概要

銅酸化物高温超伝導体の発現機構を理論的に理解するには、その低エネルギー励起を正しく記述する有効ハミルトニアンから出発するのが適切であろう。そのようなハミルトニアンとしてホッピング項と超交換相互作用の項から成るt-Jモデルが採用されることが多いが、それには含まれない他の項が重要な役割を果たす可能性がある。我々はこれまで摂動計算及びクラスター計算により有効ハミルトニアンを導出し、スピンに依存した3-サイトホッピング項の係数が強磁性的であることを示し、さらにその大きさが超交換相互作用と同程度になることから、t-J+スピン依存3-サイトホッピング項モデルが銅酸化物高温超伝導体の適切な有効ハミルトニアンであろうと主張してきた。そしてスレーブボソンを用いた平均場理論により強磁性的3-サイトホッピング項がRVB状態を大きく増強することを示した。
今年度我々は、これまで行ったクラスター計算の結論の定量的信頼性を高めるため、クラスターをより大きくして計算を行い、より精密な有効ハミルトニアンの導出を行った。そしてやはり、t-J+スピン依存3-サイトホッピング項モデルが適切な有効ハミルトニアンであろうとの結論を得た。これらの結果については現在投稿準備中である。
スピンギャップのある状態での諸物性の振る舞いが高温超伝導体の抵ドープ域の異常金属相との関係で注目を集めている。我々は1次元ではボソン化法により信頼できる解析計算ができることに注目し、1次元スピンギャップ系の研究を行った。従来、反平行スピン間の後方散乱が引力的だとスピンギャップが生じることは知られていたが、その物性ははっきりしなかった。我々は物性の研究の第一歩として1粒子グリーン関数を自己無憧着調和近似の範囲内で厳密に計算し、その明確な形を得た。諸物理量の計算は現在進行中である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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