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岩塩試料に残された生物学的痕跡

研究課題

研究課題/領域番号 08228208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

井原 邦夫  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90223297)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード古細菌 / 好塩菌 / 岩塩 / シトクロームオキシダーゼ
研究概要

本年度も、生物試料として十分な岩塩の収集ができなかった。そこで、重点領域研究の班員、班友から提供された岩塩試料を用いて、高度好塩性古細菌の培養を試みると同時に、地球上の酸素発生と非常に関係深い酵素のひとつであるシトクロームオキシダーゼについて、現存する好塩菌の酵素/遺伝子を調べた。シトクロームオキシダーゼに良く保存されているヘム結合領域を用いてプライマーを設計し、PCR法により約400塩基対のDNA断片の増幅を試みた。現存する8属、12種類の高度好塩性古細菌のゲノムDNAを鋳型として試みたところ、すべての好塩菌から期待されるサイズのDNA断片の増幅が確認できた。塩基配列を決定し、アミノ酸配列を推定して、分子系統樹を描いたところ、好塩性古細菌には、(1)遺伝子重複により生じたと思われる2種類のタイプのシトクロームオキシダーゼ遺伝子(便宜上M型、A型と呼ぶ)が存在し、(2)その重複点が、古細菌の中でも好塩菌に分岐後にあることが推定できた。また、ある菌株では、もう一度遺伝子重複が起こっていることが確認できた。この遺伝子重複を進化上での重要なイベントとして位置付け、古い岩塩から回復できた好塩性古細菌の遺伝子を調べ、その生物の進化上での位置付け(遺伝子重複以前の生物か、後の生物か)を明らかにする可能性が生じた。最近、幾つかの岩塩試料からの培養で、菌体の増殖が確認できたので、今後これらの菌体の性質を調べると同時に、シトクロームオキシダーゼを指標とした分子進化的検証を行っていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tomomi Kitajima: "Novel Bacterial Rhodopsins from Haloarcula vallismortis" Biochemical and Biophysical Research Communications. 220. 341-345 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Kunio Ihara: "Haloarcula argentinensis sp.nov. and Haloarula mukohataei sp.nov.,Two new species of extremely halophilic archaea collected in Argentina." International Journal of Systematic Bacteriology. 47. 73-77 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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