研究課題/領域番号 |
08229211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小山 昇 東京農工大学, 工学部, 教授 (40134845)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ゲル電解質 / 体積相転移 / 高速イオン輸送 / イオン伝導度制御 / イオン伝導シャッター |
研究概要 |
温度の変化に伴い体積相転移を示すゲル中では、膨潤時においては高速イオン輸送が可能であるのに対して、収縮時にはイオン輸送速度が低くなるため、輸送速度の温度による制御が可能になる。この機能は、二次電池の熱感知シヤッターへ応用が可能である。また、このようなゲルに酸化還元活性基を導入してレドックスゲルとすれば、酸化還元反応に伴ってイオン輸送速度が変化するため、過充電・過放電防止シヤッターなどへ応用が可能になる。本研究では、体積相転移レドックスゲルについて、1)体積変化速度の改善、および2)酸化還元電位の制御、について研究を行った。ゲルは、N-イソプロピルアクリルアミドとフェロセニルエチルアクリレートをN,N'-メチレンビスアクリルアミドとともに共重合させることにより合成した。フェロセニルエチルアクリレートを従来用いていたビニルフェロセンに代えて用いることにより、ポリマー主鎖からフェロセンまでの距離を長くした。その結果、ゲルの膨潤・収縮速度およびゲル内における電荷伝達速度が速くなった。これは主に、フェロセン基が動きやすくなったためと考えられる。また、フェロセニルエチルアクリレートの代わりにビニルピリジンを共重合し、ピリジン基にルテニウムEDTAなどの金属錯体を配位結合させることにより、さまざまな酸化還元電位を持つゲルを作製することができた。これにより、応用目的に応じた酸化還元電位を持つゲルの作製が可能になった。
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