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高速イオン流束機能を果たすチャネル構造場の分子設計

研究課題

研究課題/領域番号 08229223
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関静岡大学

研究代表者

小夫家 芳明  静岡大学, 工学部, 教授 (80026195)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードイオン流束 / シクロデキストリン / カリックスアレーン / コール酸 / 両親媒性
研究概要

固体中で大きなイオン流束を達成する材料の新規設計原理を確立するためには,媒体の拡散定数に支配される担体輸送ではなく,チャネル構造場を構築する必要があるとの観点に立って,ゲル-液晶が混在する生体膜にあって大きなイオン流束を発生し,生体の情報伝達機能を担っているイオンチャネル機能の人工的構築を検討した。
このためα-シクロデキストリンを修飾したチャネル構造体として,一級水酸基側置換基にコール酸の全ての水酸基をメチルエーテル化した化合物を用いることとした。これは疎水的な硬い構造のステロイド骨格の片側に3つの親水的なエーテル結合が露出し,置換基全体として両親媒性を有するため,デキストリンに導入することによってエーテル結合をチャネル内壁に配置した構造が提供できることと期待した。これを用いて全ての1級水酸基を修飾した化合物は約10pSのやや大きな一定の電導度と,カチオン/アニオン透過選択性比7を与え,エーテル鎖による親水的な内孔を有するチャネルが形成されたことを示した。
さらに大環状化合物開口部として、4,6及び8-カリックスアレーンを合成し,4,6体について長鎖アシル基を導入したところカリックス[6]アレーンについてチャネル電流を観測できたが,カリックス[4]アレーンはチャネル電流を与えなかった。[4]アレーンはイオン透過に対して十分に大きな開口部を提供できないためと考えられる。
さらにアゾ基を2本の疎水性基の一部に取り入れたアンモニウム塩を合成し,アニオン部位をオリゴエーテルカルボン酸にイオン交換した両親媒性イオン対型超分子イオンチャネルを用い,トランス体はチャネル電流を与えるが折れ曲がった構造のシス体はチャネルを形成することができず,イオン流束を制御するシステムの構築に成功した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小夫家芳明: "イオニクス素子-生体のイオンチャネルの構造と機能に学ぶ-" 電池技術. 8. 100-107 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小夫家芳明: "イオンチャネルのモデル系の合成と機能" 化学と工業. 49(4). 527-529 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小夫家芳明: "シリーズ・ニューバイオフィジックス(5)イオンチャネル-電気信号をつくる分子" 日本生物物理学会(印刷中), (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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