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酸化物個体電解質の局所変調構造とイオン伝導

研究課題

研究課題/領域番号 08229248
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京理科大学諏訪短期大学

研究代表者

三井田 陸郎  東京理科大学諏訪短期大学, 教養部, 教授 (10004376)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード酸化物固体電解質 / イオン伝導 / 蛍石型構造 / 変調構造 / 超格子反射
研究概要

Bi_2O_3に2〜25mol%Ta_2O_5を添加・焼結した試料の局所に形成される変調構造を室温で観察し,一部の組成ではイオン伝導度を測定して構造との関係を調べた。その結果の概要をTa_2O_5濃度の高い順から以下に述べる。
1.21〜24mol%Ta_2O_5では蛍石型構造の単一相が形成され,既に報告されている結果とほゞ一致する。この領域ではTa_2O_5の濃度と共に急激なイオン伝導度の低下が報告されているが,電顕観察では<111>方向に超格子反射が観察され,O変位型変調構造の存在することが判った。しかも変調の度合いはTa_2O_5の組成と共に高くなり,Oイオン(導電イオン)の<111>方向に沿った静的変位がイオン伝導度の低下を招いていると結論される。
2.7〜21mol%Ta_2O_5では上の蛍石型構造と別の独立した蛍石型構造の共存が観察された。
3.3〜7mol%Ta_2O_5で観察された基本構造は蛍石型構造を正方晶に歪ませたもので,その軸比c/aはTa_2O_5の組成と共に1.05から減少して7mol%Ta_2O_5で1.00になった。超格子反射は【001】および【110】方向に観察され,その強度は7mol%Ta_2O_5のとき,すなわち,c/a=1.00のとき最も弱く,この組成で格子変調の度合いが最低であることが判った。
4.3,7および15mol%Ta_2O_5試料の800℃から500℃へ炉冷した直後,および500℃でアニールした後のイオン伝導度を500℃で測定したところ,いずれの場合も7mol%Ta_2O_5で最も高い値(炉冷で8.25×10^<-22>Ω^<-1>cm^<-1>,アニールで6.34×10^<-4>Ω^<-1>cm^<-1>を示した。この事実と構造の特徴から,炉冷した試料は結晶学的に高温の状態に近いこと,イオン伝導度はO欠陥濃度が高いことに加えて結晶の対称性が高く,格子変調の発達が低いことが比須であることが判った。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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