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非線型力学にもとづく少数多体系の統計的振舞の発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08230206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

染田 清彦  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (20206692)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード高振動励起分子 / 前期解離 / 統計的振舞 / 不規則散乱 / 半古典論 / 散乱行列
研究概要

分子およびクラスターの高振動励起状態の振動前期解離では「統計的振舞い」、すなわち解離速度が量子状態にランダムに依存するという現象が起こると理解されている。本研究の目的は、量子力学・古典力学の第一原理にもとづいて、少数多体系で「統計的振舞い」が如何なるメカニズムで現れるかを解明することである。振動前期解離は非弾性衝突の後半過程である。また、「統計的振舞」は古典極限で現れると考えられる。そこで、本研究では非弾性衝突の不規則散乱の散乱行列(S行列)の半古典量子化を実現した。不規則散乱では古典S行列は絶対収束しない無限級数で表される。本研究では滞在時間の短い順に和をとる条件収束の処方を採用した。不規則散乱の本質を定性的に表現するモデルにもとづいて研究を行った。先ず、古典S行列の計算に必要な作用積分を求めるための漸化式を導出した。更に、古典軌跡が相互作用領域に滞在する時間を求めるための漸化式を導出した。そして滞在時間の上限値を与えたときに、無限級数のどの項を考慮すればよいかを求める計算機コードを作成した。以上の方法論開発により、漸化式モデルにもとづいた不規則散乱について古典S行列を求める数値計算コードが得られた。今後の展開としては、漸化式モデルによらずに、古典運動方程式の積分により得られた古典軌跡にもとづいて古典S行列を計算する方法論を確立する。その上で、不規則散乱が起こっている系で量子散乱の遷移確率がどのように振る舞うかを明らかにする。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Stefaniki,K.Somoila and H.Nakamura: "Divergence of the Classical S-matrix Formula in Irregular Scattering" Reports on Mathematical Physics. 38. 399-418 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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