研究課題/領域番号 |
08231217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小山 昇 東京農工大学, 工学部, 教授 (40134845)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 体積相転移 / レドックスゲル / 超構造制御 / 修飾電極 / 金属錯体 |
研究概要 |
一部の有機ゲルは温度変化に伴って体積相転移を示す。本研究では、ゲルに金属錯体の超構造を導入したり、ゲルの体積変化速度を促進するための超構造を設計し、より精密なゲルの電子移動反応および物性の制御、相転移速度や体積変化率の制御などを行うことを目的とした。前年度はN-イソプロピルアクリルアミドとビニルフェロセンをN,N'-メチレンビスアクリルアミドとともに共重合させることにより、熱相転移性を持つ酸化還元活性ゲルを合成し、体積の電気化学的制御および電気化学的性質の温度制御が可能であることを明らかにしたが、本年度は、ビニルフェロセンの代わりにフェロセニルエチルアクリレートを用いて、ポリマー主鎖からフェロセンまでの距離を長くした。このことにより、ゲルの膨潤・収縮速度およびゲル内における電荷伝達速度が速くなった。これは主に、フェロセン基が動きやすくなったためと考えられる。また、ビニルフェロセンの代わりにビニルピリジンを共重合し、ピリジン基にルテニウムEDTAなどの金属錯体を配位結合させることにより、さまざまな酸化還元電位を持つゲルを作製することができた。また、ルテニウムEDTA錯体にピリジン基一つが配位結合している場合と二つが結合している場合とでは、前者の方がゲル内における電荷伝達速度が高いことが明らかになった。これは、ピリジン基が二つ結合すると、一つだけ結合している場合より錯体が動きにくいためであると考えられる。
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