研究課題/領域番号 |
08231231
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
五十野 善信 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30135321)
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研究分担者 |
高野 敦志 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (00236241)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | グラフト共重合体 / アニオン重合 / 超構造 / 星型高分子 / モルフォロジー / マクロモノマー / 1,1-ジフェニルエチレン / 精密合成 |
研究概要 |
今までにさまざまな多相系高分子が合成され、それらのモルフォロジーが詳細に研究されてきた。例えば線状ブロック共重合体(AB型、ABA型、ABC型、ABACA型など)あるいはブロック共重合体を枝鎖とする星型共重合体である。これらの共重合体の幾何学的形状はさまざまであるが、ブロック鎖の結合様式の点では、隣接する2本の異種高分子鎖が1点で結合しているという共通の特徴を有している。そのため、多元ブロック共重合体や星型ブロック共重合体など一見複雑な共重合体のモルフォロジーも、その素構造であるジブロック共重合体のモルフォロジーをもとにして理解できる。しかし逆に言えば、2種高分子鎖1点拘束の原理を保存する限り、ジブロック共重合体のモルフォロジーの枠を越えることはできないわけである。新しい高分子系超構造を構築するためには新しい素構造、新しい原理が必要である。そこでまったく新しい素構造として3成分3分岐星型共重合体(ABC星型グラフト共重合体)を考えた。この共重合体では3種の高分子鎖が1点で結合している。したがって3成分が互いに非相溶であれば、3種の高分子ドメインが1次元的に並ばざるを得ない。A、B、Cが等体積の場合、結合点は直線上に、しかも細密充填して並ばざるを得ない。その結果、ハニカム超構造が得られることになる。また、成分鎖長が非対称ならば、通常のブロック共重合体では不可能な強制相溶超構造が得られるはずである。このような考え方のもとに、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリ(4-ビニルピリジン)からなるABC星型グラフト共重合体をアニオン重合法により精密合成し、予想通り、ハニカム超構造および強制相溶超構造が得られることを実証した。
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