研究課題/領域番号 |
08232212
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
内島 俊雄 筑波大学, 物質工学系, 教授 (30010804)
|
研究分担者 |
中村 潤児 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (40227905)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | メタン / 炭酸ガス / メタノール / 走査トンネル顕微鏡 / X線光電子分光 / 触媒 / 銅 |
研究概要 |
これまでに、メタノール合成反応用Cu/ZnO粉末触媒に対して、Zn/Cu(111)がモデル触媒として妥当であることを明らかにし、また、反応機構において、Znはフォーメートを安定化する役割を果たすこと、ZnはCu原子とsurface alloyを形成することを報告してきた。本研究では、さらにフォーメート種の存在するサイト、生成過程および構造について調べた。Zn/Cu(111)表面でフォーメート生成過程をin-situ IRASにより追跡した結果、活性点(Zn)上に存在するフォーメート種の検出に成功した。すなわち、全圧760Torr、CO_2/H_2=1、353KでCu(111)でのフォーメート生成過程を調べた結果、OCO対称伸縮振動およびCH伸縮振動を確認し、フォーメートの生成が明らかとなったが、表面平行方向のOCO非対称伸縮振動ピークは現れなかった。これに対して、Zn/Cu(111)表面では、OCO非対称伸縮振動ピークが現れた。フォーメートはbidantate型と呼ばれるもので、2つの酸素が表面原子と結合しているが、この特殊なフォーメート種は、一方の酸素をCuにもう一方の酸素をZnに結合すると考えられ、そのためフォーメート分子が表面平行方向から傾きOCO非対称伸縮振動が観測されたと云える。また、反応器付のSTM装置を用いて、Cu(111)表面CO_2の水素化を常圧で行い、生成したフォーメートをSTMで観察した。その結果、個々のフォーメートが観察され、さらに規則的に配列した種々の構造を観察することに成功した。構造は被覆率によって変化し、飽和値ではp(2×1)構造の像が得られ、これは被覆率0.25に対応し、XPSの結果と一致した。また、フォーメートが、分子面を平行にして成長する様子が観察され、被覆率が小さいときには、直線的に並ぶフォーメートが観察された。
|