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多元機能性ヘテロバイメタリックRu(II)-Sn(II)活性中心の分子デザイン

研究課題

研究課題/領域番号 08232221
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

篠田 純雄  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30092232)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードメタノール / 酢酸 / 酢酸メチル / ルテニウムースズクラスター / ヘテロバイメタリック触媒
研究概要

酢酸の工業的製法としてメタノールのカルボニル化によるモンサント法が知られているが,副原料であるCOや装置腐食性の高いヨウ化物助触媒を必要とし,また触媒金属となるRhが高価という不利がある。一方,Ru(II)-Su(II)の直接結合をもつヘテロバイメタリッククラスターが,メタノールのみを原料として一段で酢酸(または,メタノールとの速いエステル化による酢酸メチル)を生成する特異な反応に触媒活性をもつことが見い出されており,この触媒作用には,Ru(II)に隣接し,ルイス塩基性基質と付加的な相互作用をもち得るSn(II)の重要性が示唆されている。本研究の結果,反応は,(i)律速過程であるメタノール脱水素によるホルムアルデヒドの生成,(ii)ホルムアルデヒド二分子からのメチルホルマト錯体中間体の生成,(iii)同中間体のヒドリドアセタト錯体中間体への異性化,(iv)酢酸の還元的脱離,の経路により進行すると推定された。なお,(iii)の異性化過程は,メチルホルマト錯体中間体からのギ酸メチルの還元的脱離過程と競争的であり,Sn(II)活性中心はメチルホルマト錯体中間体のヒドリドアセタト錯体中間体への異性化を促進すると考えられる。各種のプトモーターを検討したところ,メトキシドイオンおよび二塩化スズのようなルイス酸が有効であることがわかった。それぞれ,律速過程での中間体と考えられるメトキシ配位種の濃度を高める効果,およびルイス酸がRu-Cl(およびRu-SnCl_3)からCl^-を引き抜くことにより空配位座を生じる効果と考えられる。また,活性炭担持金属ルテニウムを四塩化スズにより修飾した固気相不均一触媒では,ギ酸メチルが主生成物となった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 孟寧,山川哲,篠田純雄: "四塩化スズにより修飾した活性炭担持ルテニウムを触媒とするメタノールの転化反応" 生産研究. 49・3. 178-180 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] T.Ohnishi,T.Yamakawa,S.Shinoda: "Mechanism and selectivity control of methyl acetate and methyl for mate formation from methanol alone with [Ru(SnCl_3)_5(PPh_3)]^<3-> as catalyst" Journal of the Chemical Society,Dalton Transactions. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] S.Shinoda,T.Ohnishi,T.Yamakawa: "Sigle-step synthesis of acetic acid(methyl acetate)from methanol alone by Ru(II)-Sn(II) hetero-bimetallic catalysts" Catalysis Surveys from Japan. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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