• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

固体表面場における触媒反応の電子的メカニズムに関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08232246
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

中井 浩巳  早稲田大学, 理工学部, 講師 (00243056)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード理論触媒設計 / 量子化学 / 分子軌道法 / Dipped Adcluster Model(DAM) / 銀触媒 / ホルムアルデヒド合成反応 / 活性酸素種
研究概要

本研究では、いくつかの固体触媒反応に対して理論的な手法を用いてその触媒作用を解明し、その結果に基づいて触媒設計の指針を理論的研究から与えることを目指した。ここでは、このような目的で行った研究のうち、ホルムアルデヒド合成反応に対する銀の触媒作用に関する研究を報告する。本研究は、これまでに行ってきた銀表面における酸素活性化の研究を基礎としており、また、昨年本重点領域研究で報告したエチレンのエポキシ化反応に対する銀の触媒作用との対比としても興味深いテーマである。
本研究では、ホルムアルデヒド合成反応に対して、反応メカニズムと吸着酸素種の役割を明らかにした。ホルムアルデヒド合成反応は、理論的にも二段階(O-H解離とC-H解離)で進むことが示され、ともに吸着酸素は活性種として働くことがわかった。しかし、C-H解離の際、吸着酸素が存在すると副反応を導く可能性が示された。さらに、吸着酸素は生成物であるホルムアルデヒドを再吸着させ、さらなる分解を引き起こすことが示された。この吸着酸素種の二面性のため、反応プロセスではメタノール過剰つまり酸素不足の条件が用いられている。反応温度が高いのは、酸素不足によりあまり有利でない過程を経る必要があるためである。熱力学的にも有利な酸素過剰で反応させるためには、効果的にホルムアルデヒド生成物を反応場から取り除く必要がある。本研究の結果は、今後の触媒設計へ重要な指針を与えるものであろう。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Nakai: ""Ab Initio Molecular Orbital Model of Scanning Tunneling Microscope"" J.Chem.Phys.104(6). 2410-2417 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Nakai: ""Theoretical Study on the Ionized States of MoF_6"" Bull.Chem.Soc.Jpn. 69(7). 1893-1899 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Nakai: ""Frozen Orbital Analysis for the Excited States of Metal Complexes:O_h Case"" J.Phys.Chem.1004(39). 15753-15759 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Nakai: ""Ab Initio Molecular Orbital Model of Scanning Tunneling Microscopy.Benzene and Benzene Adsorbed on a Ag Surface"" Chem.Phys.Lett.264(3,4). 371-375 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Nakai: ""Theoretical Study on the Photochemical Isomerization Reaction of Dicyanoacetylene Complex of Platinum Pt(PH_3)(C_4N_2)"" J.Phys.Chem.(in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Nakai: ""Mechanism of the Partial Oxidation of Ethylene on an Ag Surface:Dipped Adcluster Model Study"" Surf.Sci.(in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi