研究課題/領域番号 |
08233221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
原 文雄 東京理科大学, 工学部第一部, 教授 (90084376)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 群ロボット / 協調行動 / 知能レベル / 通信ネットワーク / 経路形成 / 帰還行動 / 迷路空間 / 40台ロボット |
研究概要 |
製作した40台の小型自律移動ロボットの移動機能と通信機能の性能のばらつきをある範囲に押さえるためのハードウエアの調整を行い、ロボット台数と群ロボットの知能:群知能のレベルの関係を、迷路での目的地探索行動、荷物の発見及び帰還行動の達成度合いを評価尺度として実験で明らかにした。実験は小型自律移動ロボットの中央頭部のLED光をCCDカメラで撮影し、その移動軌跡を群ロボット行動解析装置で分析し、空間探索率、経路形成率、帰還率を算定し、それらの評価尺度とロボットの台数の関連を明らかにした。その結果、空間探索率は昨年度の研究で明らかになったので、ここではとくに触れないことにする。経路形成率はロボット台数の密度とロボットの行動知能のレベルに強く依存し、単にロボットの台数を多くすると、群知能、すなわち、経路形成率が高くなるものではないことが明らかになった。すなわち、経路形成に必要なマーカーロボットが通路を塞ぐ悪影響を作り出すことも判明した。しかしひとたび通信ネットワークが形成されると、ロボットはほとんどの移動出来るロボットは帰還可能であることが実証された、ここでもロボットが移動ロボットの障害物になりうることが判明された。 そこで、個のロボットの通信の授受の判定をより確定的にするための知能を具備させて、経路形成の性能評価の実験を実施した。これより、ロボット群は与えられた迷路全体に通信経路を形成することができ、その信頼性が顕著に高くなった。 また、通信経路の形成には、停止したマーカーロボットが必要であったが、規定の信号を受信したら、それを発進する移動マーカーの導入効果を計算機シミュレーションで検討した結果、ロボット台数密度をある値以上にすれば、通信ネットワークが十分に形成されることを明らかにした。
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