研究課題/領域番号 |
08234210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
松波 謙一 岐阜大学, 医学部, 教授 (90027491)
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研究分担者 |
宮田 英雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (90021469)
小鹿 丈夫 岐阜大学, 工学部, 教授 (80030451)
佐竹 裕孝 岐阜大学, 医学部, 講師 (30187158)
川島 卓 岐阜大学, 医学部, 助教授 (90161314)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 体液移動 / 感覚混乱 / 血圧 / 宇宙酔い / HMD / 眼振 |
研究概要 |
宇宙酔いの原因として二つの仮説が出されている。体液移動説と感覚混乱説である。我々は前者の立場から永年実験を行ってきた。以下、「体液移動説」に基づく研究をパラボリック飛行中の無重力環境下で行い、その一つの実験ではヘッド・マウンテドディスプレイを使用した。その結果について述べる。飛行機(MU-300)によるパラボリック飛行中に、ヘッドマウンテドディスプレイ(HMD)を使用した。実験方法については既に発表済みである(Matsunami et al.1995)。被験者は若い男子学生3名で、HMDを装着し、椅子に腰かけ、体を45度腰から上だけを左側に傾けた。これにより耳石器のみをより強く刺激すると考えたからである。このようにして、眼振並びに宇宙酔いの症状について無重力の影響を検討した。しかし、被験者が少数ということもあり、有意差は出なかった。視性眼振については重力との相関が示唆された。宇宙酔いの症状としての自律神経症状は三人の被験者総で発現しなかった。但し、一人の被験者は着地後嘔吐を示した。[考察] 宇宙酔い(動揺病)は自律神経系の異常反応として捕らえることが可能である。このため、宇宙酔いのシミュレーション実験として、飛行機を使い放物線飛行を行わせ、生じた過重力及び無重力場での自律神経系の反応を記録し検討した。過重力負荷に対する実験は従来の過重力負荷の実験から予想されるように弱い血圧の上昇を認めた。しかし、宇宙酔い(動揺病)の症状を示すまでに至らなかった。HMDを装着した。効果は期待を裏切って、宇宙酔いの症状は計測されなかった。Graybiel(1968)のスコアでも零点であったのは、酔い易い被験者3名を選んだ上での結果であるので意外であった。
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