研究分担者 |
山澤 一誠 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (40283931)
岩佐 英彦 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (50263447)
片山 章喜 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (10263435)
横矢 直和 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10252834)
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研究概要 |
本年度は,昨年度に試作した協調作業環境を開放型VRおよび没入型VRの双方に対応可能な協調作業環境に改造し,次の2項目について研究を実施した. 1.両手間の協調作業を利用した3次元モデラのHMD対応およびHMDとスクリーン型表示装置の違いによる操作性の実験的評価 我々は,既に共有仮想環境での具体的協調作業として三次元形状のデザインを念頭に,ブロック玩具を模倣したインタフェースを持つ形状モデラを試作ている.このモデラを,HMDを用いた没入型環境でも動作するものに改良した.また,これにともない大型スクリーンを用いた視点追従型立体表示とHMDを用いた環境の比較検討を,仮想物体操作タスクでのパフォーマンス評価実験を利用して行なった.その結果,作業領域が大型スクリーンの表示範囲に含まれる場合は,スクリーン表示が優れ,作業領域が広い場合は,頭部動作の少ないHMD表示の方がパフォーマンス的に優れるという結果を定量的に得た. 2.共有仮想環境での2者間/両手間の協調作業補助手法の実験的評価 仮想環境で,一人の作業者が両手を用いて,あるいは二人の作業者がそれぞれ片手を用いて,異なる仮想物体を仮想物体を把持して,それを接合させる作業(接合タスク)において,干渉回避,離散的配置制約の二操作補助手法の組合せが作業効率に与える影響を定量的に評価した.その結果,両操作補助手法とも作業時間の短縮に有効であり,組み合わせることで平均30%程度の作業時間の短縮が可能であること,両操作補助手法を動的に組み合わせることでさらに操作時間の短縮の可能性があることなどを明らかにした.
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