研究課題/領域番号 |
08237224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
吉田 篤正 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 研究員 (80240274)
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研究分担者 |
山内 誠 宮崎大学, 工学部, 助手 (80264365)
河合 誠之 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 副主任研究員 (80195031)
清水 裕彦 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 研究員 (50249900)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ガンマ線バースト / 超高エネルギーガンマ線 / HETE / ASCA / X線天体 |
研究概要 |
本研究の主目的は、軌道上での機上データ処理により迅速かつ高精度(紫外線6秒角、X線18分角)にγ線バーストの位置を決定し、かつ迅速に地上の観測装置に通報する能力をもつHigh Energy Transient Experiment(HETE)と、地上のチェレンコフγ線望遠鏡を連係させ、γ線バーストからの超高エネルギーγ線を同時観測するためのシステムを構築することであった。 HETE衛星は1996年11月4日12時09分(米国東部標準時)に、米国バージニア州NASA Wallops Flight Facilityの東方洋上高度約12000mからPegasusXLロケットによって打ち上げられた。衛星は近地点491km、遠地点550km、軌道傾斜角38度の軌道に投入されたもののロケット3段目の切り離しが失敗し、衛星格納構体に閉じ込められたまま、今なおオペレーションを行えない状態に置かれている。格納構体に閉じ込められている以上、今後HETE衛星の運用が可能となる見通しはない。 本研究のめざした多波長観測によるバースト天体の解明という観点においては、GeV領域の高エネルギーγ線を放射した2例の明るいγ線バーストの『あすか』衛星による観測データを解析し、1994年2月17日に起きたバースト方向に、活動銀河核と思われる3.7×10^<-13>erg s^<-1>cm^<-2>の強度をしめすX線天体を発見した。この天体でバーストが起きたとすると、バースト時には、γ>100以上の相対論的なビ-ミングが起きていなければならない事を観測事実から示すことができた。一方1993年1月31日に起きたバースト方向からは〜1×10^<-13>erg s^<-1>cm^<-2>以上の有意なX線対応天体候補は見つからなかった。以上から、γ線バースト母体天体の定常X線強度は、バーストそれ自体の強度と単純な相関をしめしているのでは無い事を示す事ができた。
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