研究課題/領域番号 |
08238207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉川 研一 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (80110823)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 非線形ダイナミクス / 高次元情報 / 時間依存入力 / 感覚器モデル / アクティブセンサー / 引き込み同調 |
研究概要 |
本研究では、非線形ダイナミクスを利用することにより、情報処理システムを構築することをめざした。反応拡散場を用いた一方向性素子のモデル、動的非線形応答を情報源とする嗅覚などの感覚器モデル、遺伝情報の自己制御モデルなど、実際の実験を進めると共に数理解析も併せて行なってきた。本年度の主要な成果は次の通りです。 1.反応拡散場において、"化学"ダイオードを作ることが可能であることを、実験・理論両面から明らかにした。これは、化学組成は均一な媒質(シリコンをベースとする基板等)であっても、その接合部位の形状を制御することにより、信号整流作用が実現できることを意味しており、非ノイマン型コンピュータを設計していく上で、重要な知見であると考えられる。 2.時間依存性の非線形応答を多次元の情報源として利用する、半導体ガスセンサーの開発を試みた。今年度は、特に呼吸と結合した嗅覚のモデルとして、周期的にサンプルガスを吹きつけるタイプの呼吸ガスセンサーを作製し、それでもって多種類のガスを同時に定性・定量することが可能となることを明らかにした。 3.長鎖DNA分子の高次構造の特性解析を推し進めるため、既に発見していた単一高分子鎖の相転移挙動を実験・理論両面からさらに追究するとともに、その相転移現象と関連させることにより、高分子鎖の折り畳み構造には、過去の履歴がメモリーとして保持されることを明らかにした。
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