研究分担者 |
岡 真 東京工業大学, 理学部, 教授 (60144606)
矢崎 紘一 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60012382)
赤石 義紀 高エネルギー加速器研究機構, 素核研, 教授 (50001839)
糸永 一憲 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (90029546)
山本 安夫 都留文科大学, 文学部, 教授 (80124866)
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配分額 *注記 |
24,500千円 (直接経費: 24,500千円)
1998年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1996年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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研究概要 |
研究計画に対応して主な実績を概説する:(1)少数系からp殻をふくむ軽いΛハイパー核の精密計算と,LS力やodd成分やσ_Λ・σ_N成分の役割が明らかにされた.これとの関連でNijmegenグループと協力して新しいOBE模型核力を提案した.重いハイパー核では有効質量や一粒子軌道分離とYN核力の関連性を明確にした.また,(e,e'K+),(γ,K+)反応の強度関数が計算されて中重核で有用であることが示された.(2)^7Liなど典型核でΛによる芯核の収縮の理論が最近のγ線データにより確証された(3)飛翔K^-実験により明らかになった^4_ΣHeの束縛状態について,Λ-Σチャネルを結合させた枠組みで詳細な理論的解析を行い,その状態の準位と幅を確定した.(4)strangeness-2のハイパー核については,hyperon混合が状態依存的であり,励起状態(s_Λp_Λ)で混合が大きくなること,またクオーク模型RGM-F相互作用ではΛΛ-ΞN-ΣΣ結合の効果は一般に強くなる傾向が明らかされた.(4)生成率については,直接反応に引き続き微視的輸送理論が適用されて,Ξ状態からシングルおよびツインやダブルハイパー核生成に至る詳細な結果を得た.また,生成反応の終状態相関からΛΛ相互作用を引き出す試みがなされた.(5)quark模型によるbaryon間相互作用理論を発展させて,HNおよびHH相互作用のquark模型による計算で斥力引力効果を調べ,H物質の可能性を調べた.(6)非中間子型弱崩壊については,Direct Quark過程による崩壊振幅の計算により,特にJ=0では△I=3/2遷移の重要な役割を明らかにし,中性子と陽子誘起崩壊比も改善の方向が得られることを示した.またカレント代数の方法を用いて,π+放出の崩壊過程が△I=3/2の非中間子崩壊と強く関連していることを指摘した.(7)他方においては,1π交換の次のオーダーの相関2πの交換として,2π/ρ及び2π/σ交換過程による弱崩壊相互作用を理論的に評価し,軽い核のΓ_<nm>を説明出来ること,Γ_n/Γ_pは0.3-0.4程度の改善を与えることから,これらの相互作用は重要であることを示した.同時に,中重ハイパー核寿命の実験データを約15%以内の違いで説明できることを示した.
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