研究課題/領域番号 |
08240230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
太田 信昭 広島大学, 工学部, 助教授 (20127624)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | モノメチル置換アルカン / 選択的炭素-水素結合切断 / 遊離基 / 放射線照射 / 電子スピン共鳴 |
研究概要 |
モノメチル置換アルカン(Me-RH)を77Kでγ線照射すると特定な炭素-水素結合の切断が生じ、アルカン中性ラジカル(Me-R・)が生成する。この選択的な炭素-水素結合の切断には、トンネル効果が著しい水素引き抜き反応が密接に関与していると考えられる。 このような観点より。ヨウ化水素(HI)あるいはヨウ化重水素(DI)を含む位置選択的に重水素置換された2-メチルヘキサン(2MHX)を77Kで紫外線照射し、HIあるいはDIの光分解によって生成する水素原子(H)や重水素原子(D)による水素引き抜き反応をおこなわせた。その結果、生成するMe-R・の電子スピン共鳴(ESR)吸収を観測し、引き抜き反応を起こす原子の違いやMe-RHの重水素化が、Me-R・の生成に対して如何に影響するかを評価した。さらに、照射する紫外線の波長を選択することにより、引き抜き反応を起こす原子のエネルギーがMe-R・の生成に対して如何に影響するかも検討し、以下の点を明らかにした。 1.照射光である紫外線の光子エネルギーは、HIやDIの解離以外に、HやDによるMe-RHからの水素引き抜きに用いられる。この水素引き抜きに必要なエネルギーは、引き抜き反応を起こす原子がHの場合よりもDのほうが高く、またMe-RHの重水素化によっても高くなる。 2.生成するMe-R・は、水素引き抜き原子がHかDかには大きく依存しない。 3.水素引き抜きを起こす原子のエネルギーは、生成するMe-R・のESR呼吸に影響を及ぼす。すなわち、水素引き抜きを引き起こす原子のエネルギーが異なると、引き抜き位置が変わる可能性を示唆する結果を得た。 4.放射線照射で生成するMe-R・のESRとHあるいはDによる水素引き抜きで生成するMe-R・のESRとの比較により、放射線照射で生成するMe-R・には水素引き抜き反応以外の反応で生成する成分がある可能性が強い。 現在、さらに詳細に検討するため、波長純度のよい紫外線による照射を準備中であり、その後、他の位置選択的に重水素化されたMe-RHに対しても同様な検討を行う予定である。 なお、本研究で購入したガスクロマトグラフ装置は主に、2MHXの純度の決定に用いた。
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