研究課題/領域番号 |
08241104
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中島 映至 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (60124608)
|
研究分担者 |
中村 健治 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (20262917)
高村 民雄 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授 (40272356)
井上 豊志郎 気象研究所, 台風研究部, 主任研究官
早坂 忠裕 東北大学, 理学部, 助教授 (40202262)
中村 尚 東京大学, 大学院理学研究科, 助手 (10251406)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
73,500千円 (直接経費: 73,500千円)
1998年度: 18,500千円 (直接経費: 18,500千円)
1997年度: 23,000千円 (直接経費: 23,000千円)
1996年度: 32,000千円 (直接経費: 32,000千円)
|
キーワード | 地球大気 / 水蒸気 / 雲 / 降水 / エアロゾル / 大気放射 / 大循環 / リモートセンシング |
研究概要 |
3年間を終了し、当初期待していた以上の成果が得られた。 (1)エアロゾルに関して世界的にも誇れるアルゴリズムと成果物を得ることができた。エアロゾルの粒径に関する全球分布を世界に初めて求め、中緯度の工業起源エアロゾルの詳細な分布と、生物燃焼起源エアロゾルのトロピカルベルトの発見を行った。 (2)雲に関して世界的にも誇れるアルゴリズムと成果物を得ることができた。雲の微物理量に関する全球分布を求め、大陸付近で低層雲の有効粒径が小さくなっている状況を詳細に調べることができた。このような解析は世界に他1例しかない。 (3)(1)と(2)の研究を通して、世界で初めて雲-エアロゾル相互作用の強さの全球平均値を求めることができた。 これはアジア域における放射エネルギー場や温暖化過程におけるエアロゾル効果をモデル化するために役立つ。 (4)GMSを利用した大気上下端における放射収支量の導出を行った。1時間ごとのGMSデータ処理と雲アルゴリズムの改良によって、ISCCP(国際衛星雲気候計画)成果物よりも良い成果物を作ることができた。 (5)エネルギーフロー、特に非断熱エネルギーフローと大気構造との関係について理解を深めた。例えば、NCEP客観解析データとERBE放射収支計データから得られるエネルギー輸送量は、80年代のものより良くなっているが、海洋への放射強制などを正しく評価できるレベルではないことが分かった。また中緯度冬の長周期擾乱と短周期擾乱によるエネルギー輸送が相補的な長期変動をしていることを見いだした。 (6)衛星データの取得や整備が進んだ。GMS、AVHRR、SSM/Iの十年程度の時系列を大気研究に必要な形式で整備し、多人数がネットワーク上で使えるように東京大学気候システム研究センターと千葉大学環境リモートセンシングセンターで整備した。 (7)これらの研究を通して将来を担うための有望な若手研究者を養成できた。
|