研究課題/領域番号 |
08241208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
安成 哲三 筑波大学, 地球科学系, 教授 (80115956)
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研究分担者 |
鈴木 力英 筑波大学, 地球科学系, 講師 (10241788)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 積雪 / 面積 / マイクロ波 / NOAA / NESDIS / 土壌土分 |
研究概要 |
本研究では、まずマイクロ波センサーSSM/Iの2つのチャンネルの輝度差が乾積雪水量とよく対応するというアルゴリズムによって推定されたユーラシア大陸の広域積雪域が、従来のNOAA/NESDIS作製の積雪面積データとどの程度対応するかを、その地域性・季節性に着目して系統的に調べた。その結果、大陸全体としては、2チャンネル輝度の差が5Kで定義したSSM/Iの積雪境界(雪線)とNESDISデータのそれが、最も良い相関を持っていることがわかった。ただし、その季節的、地域的な相関の違いが積雪量と関連して、系統的に存在することが明らかとなった。 さらに、SSM/I積雪域の季節変化が、その上の大気状態にどのように影響を与えるかを、融雪期を中心に、大気下層の安定度と地表面近くの気温の日変化に着目して調べた。すなわち、積雪域の急激な縮小が起こっていた中央アジアでの日中(12Z)の対流圏における温位の鉛直分布を調べたところ、積雪がなくなる21半旬頃を境に、700hPa面以下の大気境界層から地表面付近で、安定成層から中立成層へと大きくジャンプするように変化しており、地表面加熱に伴う日中の混合層の発達が、消雪とともに、起こっていることがわかった。さらに、気象庁客観解析データの12Zと0Zの地上気温の差を、気温の日較差情報を含むものであるとして、50N-60Nで、積雪域変化と対比させた気温差(12Z-0Z)経度-時間断面を調べたところ、50-80Eの上記地方時に対応する経度帯で、積雪域の消滅(雪線の後退)とともに、気温日較差が突然大きくなり、その後は大きな値のまま、季節的に推移しており、積雪が昼間の混合層発達を大きくコントロールしていることが明らかとなった。 このように、大陸上の広域でのほぼ同時的な積雪域の消失は、その地域の日中の地表面気温の上昇と混合層の発達を促していることが明らかになった。この過程は当然、地表から大気への季節的な顕熱輸送を活発にしており、この大気加熱により対流圏での循環も急速に変えられていくというフィードバックの存在も強く示唆された。
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