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梅雨前線帯の広域降水量分布変動と水収支過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08241215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

加藤 内蔵進  名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助手 (90191981)

研究分担者 松本 淳  東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80165894)
武田 喬男  名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (60022604)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード梅雨前線帯の広域水循環 / SSM / I降水量 / 水循環と異常気象 / 93、94年夏の異常気象 / 梅雨マルチスケール降水系 / TRMM利用研究の準備 / GEWEX
研究概要

1.梅雨前線帯付近の広域水収支過程の解析の一環として、人工衛星のマイクロ波放射計データ(SSM/Iの19.35GHzと85.5GHz)に基づき、Liu and Curry(1992)のアルゴリズムを用いて、海上も含めた前線帯付近の降水量分布を評価した。日本列島で冷夏・大雨だった1993年と猛暑・渇水に見舞われた1994年暖候期等を例に解析を行ない、次の点が明らかになった。
(1)梅雨前線が日本付近で特に活発であった93年7月初めには、東シナ海〜日本列島で5日雨量140ミリを越える大雨域が南北約300kmと広域に広がり、その南北の少雨域との間のきわだったコントラストが明らかになった。気象庁のレーダーアメダス合成データのある日本近傍で比較すると、それと良く一致していた。
(2)このような特徴を持つ降雨分布が、93年には8月も含めて出現しやすかったのに加え、台風に伴う降水量も多かったが、94年は梅雨前線帯の位置が93年に比べ北偏したのみでなく、そこでの降水量自体も少ない傾向にあったことが分かった。
(3)93年は、平年に比べて梅雨前線帯付近での下層の頃圧性は大変強く、前線帯での降水の強化と集中に関しては、南からの多量の水蒸気輸送に加えて、なんらかの傾圧性の役割も大きかったものと考えられる。
2.前線帯スケール水収支過程におけるメソα降水系の役割評価の前段階として、1996年6〜7月における種子島周辺域での別途経費による集中豪雨特別観測データも利用して、期間中の前線帯とメソα降水系の振舞いの概要を調べた。その結果、(1)梅雨期にしては希なぐらい発達した低気圧に伴う寒冷前線付近の現象、(2)九州南部で発生・発達した積乱雲群の集団から、メソα低気圧の種が形成され中部日本の前線帯の水循環にも大きな影響を与えた例、等、今後の相互比較解析のための特に興味深い事例を抽出できた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kuranoshin Kato: "On the unstable stratification associated with Cloud Top Entrainment Instability over the East China Sea during cold-air outbreak situations." J.Meteorological Society of Japan. 74・5. 655-671 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Kuranoshin Kato: "Preliminary results on moisture balance around the Huaihe River basin during May to August 1991." Proceedings of International Workshop on the Climate System in Monsoon Asia. 69-72 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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