研究課題/領域番号 |
08243219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 利彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60090528)
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研究分担者 |
今村 保忠 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40201339)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | I型コラーゲン線維 / IV型コラーゲンメッシュワーク / IV型コラーゲン / IV型コラーゲンゲル / マトリジェル / 培養細胞基質 / I型コラーゲンゲル / 星細胞 |
研究概要 |
動物、植物などの生体組織構造は極性があり、傾斜しており、それに沿って多数の細胞が配置され、それぞれの位置に相応しい細胞機能を果たしている。生体傾斜構造は生体機能とどう関係しているか。本研究では細胞分化の機能維持および組織構造の恒常性維持に関係あるという作業仮説を立て、これを検証することを試みる。すなわち、生成組織構造が傾斜している状態が生理的な状態で、これが崩れたことが情報となって、細胞に認識され、修復過程へと向かう。生体組織構造の構成要素は細胞と細胞外マトリックスに分けられる。細胞周囲の三次元構築に傾斜があることにより、細胞はその位置を認識し、組織の中での情報処理にあたっている。このような仮説を実験的に検証するにはどうするのがよいか。 報告者らは種々の再構成細胞外マトリックス会合体を培養細胞の基質に用いた時、細胞がどのような応答を示すか、検討してきた。本年度は得られた結果は再構成IV型コラーゲンゲルについてである。1。IV型コラーゲンからはじめてゲルを再構成することに成功した。IV型コラーゲンゲルの微細構造と基底膜の超微細構造とは相似していた。肝臓星細胞は肝臓類洞周囲に存在し、3次元的に突起を伸した星型の形態をしている。単離した星細胞を3種のゲル上に播種し、形態を観察した。I型コラーゲンゲルでは二極性を示し、マトリジェルおよびIV型コラーゲンゲル上では細胞は星形の形態を示した。マトリジェル上では細胞は別々に存在していたが、IV型コラーゲンゲルにおいては細胞は互いに突起の先端同士で、接合していた。星細胞が周囲の固相の環境によって著しい応答の違いを見せた。
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