研究課題/領域番号 |
08243226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森永 正彦 名古屋大学, 工学部, 教授 (50126950)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 傾斜材料 / 酸素イオン / 分子軌道法 / 電子構造 / FeO / ZrO_2 / 化学結合 / 電子材料 |
研究概要 |
本研究の目的は、酸素イオン濃度を傾斜させた、金属/セラミックス(Fe・FeOおよびZr/ZrO_2)系材料の電子構造を計算し、電子レベルのミクロな立場から、傾斜化の意味を探究することにある。 電子構造の計算には、DV-Xα分子軌道法を用いた。金属(bcc Fe又はZr)とセラミックス(FeO又はZrO_2)の界面に数原子層の傾斜域を設け、酸素イオン濃度を段階的に変化させたときの電子構造の計算を行った。Fe/FeO系とZr/ZrO_2系の間の大きな違いは、酸素イオンが前者ではFe原子面に入るが後者ではZr原子層間に入ることである。さらに傾斜域を見ると、前者ではFe-O距離に大きな勾配ができるのに対し、後者ではZr-O距離の勾配は比較的小さい。 このような違いを反映して、両系では傾斜域の酸素イオンの電子状態が異なっている。 (1)O-2s,2pバンド幅は、Fe/FeO系ではかなり広いが、Zr/ZrO_2系では狭い。 (2)Fe/FeO系ではbcc Fe近くの酸素イオンはかなり不安定な化学結合状態にあるが、FeO側に近づくにつれて、酸素イオンの安定性は増す。一方、Zr/ZrO_2系では、このような傾向はあまり見られない。 金属-酸素系のみならず、他の多くの傾斜機能材料の場合でも、組成を傾斜する原子またはイオンがFe/FeO系のような動きをするか、又はZr/ZrO_2系のような動きをするかによって、その電子状態はほぼ上述のような議論ができるものと思われる。
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