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積層型金属窒化物複合材料の作製とメゾ界面評価

研究課題

研究課題/領域番号 08243237
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

吉川 信一  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10127219)

研究分担者 高橋 昌男  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (00188054)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード窒化物 / 積層薄膜 / 界面 / メゾスコピック / 磁性体
研究概要

高周波スパッター法によってFe/AlN積層膜を作製すると,積層回数が増えて一層ずつの厚みが薄くなるにつれて,Feの格子定数が増加するとともに,結晶子径が2nm程度まで減少した.膜の磁性は印加する磁場の方向に対する異方性が強く,膜面に対して平行に磁場を印加しするとソフトな強磁性を示した.その飽和磁化の値は3回および8回積層膜において,α-Feの飽和磁化より10%以上大きな値が見られた.この大きな飽和磁化に対応して,メスバウア分光においても大きな内部磁場成分の存在が確認された.これらは界面において部分的に窒化鉄を生成していると考えるとよく説明できた.またFeとAlN層の界面は決して急峻な界面ではなく,界面付近には窒素によって4配位されたFeが生成しており,これに伴ってAlN層では金属Alが析出していることがX線吸収スペクトルおよび光電子分光の測定結果から考えられた.Feの格子定数が積層回数とともに膨張した現象も,窒化鉄が次第に生成しているとして説明できる.これらの実験結果は,各試料を積層化することによって試料全体に対する界面部分の体積割合を増やし,さらに各種の分光法によって状態分析することによって,界面の評価法を極めて有効に行うことができることを示している.また共有結合性が強く高温まで化学的にも安定であると考えられるAlNセラミックスの場合でも,室温において高周波スパッター法によって金属Feと積層すると,界面から数nm程度の深さの領域においては窒素を放出してα-Feに供給して窒化鉄に類似した状態を作ることがわかった.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Kikkawa: "Interface of iron metal/aluminum nitride multilayered composite film" Appl.Phy.Lett.68. 2756-2758 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kikkawa: "Layered nano composites-Interface characterization of Fe/AlN multilayered film-" Mater.Trans.,JIM. 37. 420-425 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kikkawa: "Formation of iron nitrides applying N^+ ion umplantation" Vacuum. 47. 863-866 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川 真一: "無機化合物における層状ナノ・メゾ複合化" 電気化学および工業物理化学. 64. 338-342 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 藤木 充司: "高周波スパッタ法によるFe/AlN積層薄膜の作製と磁性" 粉体および粉末冶金. 43. 1420-1425 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川 真一: "イオン注入法による窒化鉄の生成" 粉体および粉末冶金. 43. 95-100 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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