研究課題/領域番号 |
08243242
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山下 和男 広島大学, 総合科学部, 教授 (40034566)
|
研究分担者 |
播磨 裕 広島大学, 総合科学部, 助教授 (20156524)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 光増感度ド-ピング法 / ポテンシャル傾斜 / p-n傾斜 / 半導体高分子 / 電位規制光ド-ピング法 |
研究概要 |
光学的、電気的機能を有する導電性高分子は様々な光・電子デバイスへ応用可能な新しい機能性分子材料として注目されている。無機半導体テクノロジーの分野でそうであったように、これら有機半導体の分野においても、その新展開のために有効なp-nホモ接合技術、ポテンシャル傾斜法の開発が待望されている。このような背景のもとに本研究では金属錯体の光増感酸化・還元反応により生成する中間体の持つ強い酸化・還元力に着目し、高分子膜を酸化又は還元すると同時にアニオン又はカチオンをドープする光ド-ピング法の開発を検討した。光増感剤としてトリス(2,2'-ビピリジン)ルテニウム(II)([Ru(bpy)_3]^<2+>)を用い、酸化消光剤と還元消光剤としてペルオキソ二硫酸イオンとトリエタノールアミンを用い調べた結果、それぞれルテニウム(II)錯体の光励起種の酸化消光反応および還元消光反応により[Ru(bpy)_3]^<3+>および[Ru(bpy)_3]^+が反応中間体として生成することが確認された。これら中間体によりポリ(3-メチルチオフェン)膜の酸化アニオン(p-)ド-ピングおよびアニオンをドープしたp-ポリ(ピロール)膜の還元脱ド-ピングが可能であること、また高分子膜の面(横)方向および深さ方向にポテンシャル傾斜化ができることが明らかになった。光ド-ピング法は光技術の特徴を生かすことにより化学的あるいは電気化学的方法では困難である微細加工が可能になると期待される。さらに光ド-ピング法と電気化学的方法の長所を取り入れたポテンシャル傾斜化の方法、電位規則光ド-ピング法について検討した結果、高分子膜の深さ方向のポテンシャル傾斜化が、より容易に定量的に行えることが判明した。
|