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触媒的一電子還元系の開発に基づく高選択的分子構築法

研究課題

研究課題/領域番号 08245233
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

平尾 俊一  大阪大学, 工学部, 教授 (90116088)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードバナジウム / レドックス / 還元反応 / ピナコールカップリング / 触媒
研究概要

二官能性化合物合成のための炭素-炭素結合形成手法として有用なピナコールカップリング反応において、バナジウムのレドックス特性は、可逆的なレドックスサイクルの形成を可能にした。量論量の亜鉛およびクロロトリメチルシラン共存下、シクロペンタジエニルバナジウム錯体を触媒として用いることで、アルデヒドの還元的カップリング反応が進行し、1,3-ジオキソランが高收率で得られることを見い出した。
1.バナジウム触媒によるカップリング反応
還元的カップリング反応における溶媒をジメトキシエタン(DME)からTHFに変えたところ、1,3-ジオキソランの生成は抑制され、主生成物として1,2-ジオールが得られた。この反応条件において、対応するシリルエーテルの生成がGC-MSにより確認されており、反応処理の段階で1,2-ジオールが得られたものと考えられる。CpV(CO)_4とともに、Cp_2VCl_2やCp_2Vのようなシクロペンタジエニル基で置換されたバナジウム化合物も有用な触媒として機能した。炭素-炭素結合生成におけるジアステレオ選択性に関しては、dl体がmeso体に比べ選択的に生成したが、その生成比は用いるバナジウム触媒の量に依存し、1mol%以上を要することが判明した。このように本触媒系において、高いジアステレオ選択性を発現できることが明らかになった。
2.触媒系の解明
紫外可視スペクトルにおいて、クロロトリメチルシランとシクロペンタジエニルバナジウム錯体との間に相互作用が観測された。また、クロロシランは基質のカルボニル基を活性化できることが報告されている。さらに、上記の反応結果より、シリルエーテルを形成することで、触媒を生成物から遊離させているものと推測される。このように、クロロトリメチルシランは触媒系を構築する上で、複合的な役割を果していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toshikazu Hirao: "Vanadium in Modern Organic Synthesis" Chemical Reviews. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Toshikazu Hirao: "Topics in Current Chemistry Selective Transformations of Small Ring Compounds in Redox Reactions" Springer-Verlag, 49 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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