研究課題/領域番号 |
08246243
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
明石 満 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20145460)
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研究分担者 |
芹澤 武 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30284904)
岸田 晶夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60224929)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 水溶性マクロモノマー / ラジカル共重合 / 高分子ナノスフェア / ポリエチレングリコール / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / 水分散性 / 感熱応答性高分子 / 経口DDS |
研究概要 |
水溶性マクロモノマーと疎水性モノマーのラジカル共重合を水-エタノール混合溶媒を用いて行うと、水に分散安定性の高い高分子ナノスフェアが生成する。本研究ではまず、分子量分布の狭いポリエチレングリコール(PEG)マクロモノマーとスチレンとも共重合系をモデル系として、レーザー光散乱法を用い、得られるナノスフェアの粒径を測定した。末端がメタクルロイルのPEGマクロモノマーは市販のものを、また、ビニルベンジル基を持つものは片末端に水酸基を持つPEGと、クロルメチルスチレンを反応させて用いた。得られたナノスフェアは水分散性が高く、PEG鎖で覆われていることが容易に類推される。次に、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)鎖を表面集積したポリスチレンナノスフェアを合成し、その感熱応答性等について検討した。生体由来物質リポソームを薬物担体としたDDS研究は大きな成果を挙げているが、ポリスチレンのような非分解性微粒子をDDSに用いる例は多くはない。経口DDSの場合、担体が体外に排出されるならば非分解性の微粒子も用いる事が可能であると考え、この感熱応答性高分子鎖であるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)鎖を表面集積したポリスチレンナノスフェアがペプチド医薬(カルシトニン)の経口DDSに有効であることを明らかにした。通常は胃で分解されるために経口投与できないペプチド医薬は親水性のグラフト鎖のマトリックス内に包含することが出来、そのため酵素分解されずに胃から腸に運ばれ、次にナノスフェアが腸管粘膜に吸着した後ペプチドを放出し腸から効率よく吸収されると考えて矛盾しないin vitro及び動物実験結果が得られた。
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