研究課題/領域番号 |
08247208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深津 晋 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60199164)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | エピタキシ- / 低速酸素イオン注入 / SIMOX形成過程 / Si量子微結晶 / 微粒子の層状配列 / 高配向性 / 室温可視光発光 / 再エピ対応Bragg反射器 |
研究概要 |
エピタキシ-技術を応用したSi量子微結晶の作製制御によって、等方的単電子トンネルリングモデルの構造限界の克服、連鎖トンネル接合系への拡張などを目標に、規底構造のSi微結晶を空間的に秩序をもって配向させることを中心課題に置いた。従来の分散法と異なり、エピタキシ-を利用した微結晶作製は、国内外を問わず例がなく画期的な試みである。 エピ成長時に低速酸素イオン(O^+)注入することでSIMOX形成過程を利用したエピタキシャルSi/SiO2対基本構造を作製した。最上層を含めすべてのSiは完全な結晶である。Si層の基板配向性を利用して注入条件を変調すると、酸素原子のランダム酸化によってSi層の連続性が失われる結果、サイズ10nm以下の高配向性Si量子微結晶が形成された。分散系微結晶とは全く異なり、ほぼ完全に(100)配向した微粒子の層状配列が実現する。また、サイズ分布がSi膜厚で制限される事実を制御性の向上に利用した。Si/SiO2界面は化学量論組成、原子レベルの平坦性を有していることが判った。微粒子からは室温可視光発光が得られている。 一方、Si/SiO2対基本構造の屈折率ステップを巧みに利用して再エピ対応Bragg反射器を実現した。90%以上の反射率が容易に達成できた。再エピが可能なことからSi系光素子応用への有効性が示された。また、同構造は高度絶縁層としての役割も担っており、さらにはSi微粒子への2次元電極としても利用できるなどその拡張性は極めて広いと考える。
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