研究課題/領域番号 |
08247216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
伊藤 繁 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40108634)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 電子移動 / 光合成 / 反応中心 / クロロフィル / キノン |
研究概要 |
光合成反応中心タンパク質内部の単電子移動の機構を解明し、生体光合成反応の特徴である多成分・多段階の電子移動反応系を利用した新たな単電子デバイス創出のための基本原理を検討した。植物と光合成細菌の反応中心複合体の単離精製、改変法を確立した。また、ピコ秒〜ナノ秒の時間分解レーザ分光・蛍光分光法で、測定困難な生体試料での電子移動を解析出来る技術を発展させた。既存の、均一媒体を取り扱う電子移動理論をもとに解析を進めてきたが、さらに0.1オノメーターオーダーで不均一性と高秩序をもつタンパク質内での多分子反応系の構築に適した研究、解析へと検討をすすめた.これまでのクロロフィル-キノン間の単電子移動過程の研究成果をもとに、更にマルチステップ単電子移動過程を解析した。(1)タンパク質による反応分子のエネルギーレベルの調節機構と、(2)タンパク内電子移動反応のネルギーギャップ(ΔG)依存性を更に複数の単電子過程で解明して、(3)再配置エネルギーを決定し、反応原理を検討した。 電子スピンとタンパク質溶媒の緩和過程をESRスピンエコーで実測し、理論面からも検討した.また単純で、始原型の構造をもつ緑色光合成細菌の反応中心での電子移動経路の最適化機構、及び、反応の高効率化機構を検討した.最近我々が発見した、MgでなくZnを配位するクロロフィルをもつ細菌の光合成系も含めた異なった反応中心との比較から、生体光合成の分子環境場の設計原理を検討した.
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