研究分担者 |
野田 茂 鳥取大学, 工学部, 助教授 (80135532)
片山 恒雄 科学技術庁, 防災科学研究所, 所長
土岐 憲三 京都大学, 工学研究科, 教授 (10027229)
清野 純史 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00161597)
福和 伸夫 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (20238520)
|
配分額 *注記 |
68,500千円 (直接経費: 68,500千円)
1999年度: 17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
1998年度: 16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
1997年度: 17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
1996年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
|
研究概要 |
兵庫県南部地震では,災害規模の把握に膨大な時間を要し,これが被害の拡大につながったと指摘された.そこで,本研究では,社会基盤システムの震害を実時間で軽減するために,地震発生直後から,地動観データを用いて当該地域で予想される地震動の時空間特性を実時間で同定し,かつ実時間で被害の様相を握しながら,それらを社会基盤システムの震害制御に役立てるシステムの構築を目指した. 早期被害推定システムは,兵庫県南部地震の発生と相前後して,各方面で開発中,ないし一部で実用化もしていたが,各種のデータベース,地盤特性評価や地震動補間などがマクロであり,また被害関数が必ずしも信頼のあるものではなかった.また,地震発生後の状況に応じて社会基盤システムを実時間で制御する研究はこれまでほとんど実施されてこなかった.強震計,GPSなどのセンサーからの即時情報と,GISその他の地盤や構造物に関するデータベースとから,地震発生後なるべく短時間に広範囲の地盤震動を予測し,構造物の応答予測やシステム制御を行えれば被害の軽減に繋がることが期待された. 本研究ではこのような観点から,水道や高速道路といった社会基盤システムの実時間制御システム開発を念頭に置きながら,そのための(a)基礎情報収集とデータ整備,(b)理論・手法の整備・構築,(c)実用化に向けての検討を行った.それぞれの研究課題は,以下の12項目に分類され,それぞれ研究成果をあげ,3冊の告書や論文等で成果を公表した. a1)やや長周期微動を用いた基盤構造の推定,a2)動的地盤モデルの構築とGISへの活用,a3)高速道路地震被害関数と通行規制基準,a4)建物被害関数の構築,a5)中低層建物の動特性と耐震性 b1)地震動特性の実時間推定,b2)実時間被害予測のための観測更新,b3)災害時の避難行動時空間モデルの構築 c1)実時間上水道制御システム,c2)GISの開発とインターネット利用,c3)モバイルGISシステム, c4)リモートセンシングによる被害状況把握
|