研究課題/領域番号 |
08248115
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤原 梯三 京都大学, 防災研究所, 教授 (10026031)
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研究分担者 |
平野 直樹 滋賀職業能力開発短期大学校, 住居環境科, 講師
北原 昭男 京都大学, 防災研究所, 助手 (00195273)
村上 ひとみ 札幌市立高等専門学校, インダストリアルデザイン学科, 講師 (10201807)
鈴木 祥之 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027281)
鈴木 有 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90027235)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 兵庫県南部地震 / 人的被害 / 室内被害 / 木造建物 / 被害分布 / 人口動態 / 防災計画 / 被害推定 |
研究概要 |
地震防災対策を策定する上で基本的に重要な研究は、都市空間の構成要素である、地盤、構造物、家具、人間などの地震時の振る舞いの解析と耐震安全度の研究であるが、本研究では上述の基本課題について、まず、住民からの聞き取り調査を踏まえて、直下型地震による人的被害の発生要因を過去の地震災害との関連において明らかにした。また、室内家具の転倒・移動と建物高さとの関連を調べたアンケート調査を基に、被害発生が建物の応答加速度と密接に関係し、応答が350galを越すと半数以上の家具に被害が見られることを示した。今回の地震による人的被害は木造住宅の倒壊に起因しているため、芦屋市・宝塚市の被害データベースを分析することにより、木造建物の倒壊の主因は建設年代、平面形状、構造形式などであり、阪神地域の木造建物と釧路地域の木造建物との耐震安全性に関する比較から地域特性を考慮した評価が重要であることを指摘した。一方、被災地域に建つ鉄筋コンクリート造建物263棟の耐震診断を行い、保有せん断力係数の平均値は耐震基準の1.5倍程度あり、被害は建物の建設年代、壁率の大小に強く依存することを示した。さらに、兵庫県東部の地盤の微動調査から地盤の卓越周期を求め、被害と地域特性の関係を分析、都市の変遷による人口の集中、老齢者の居住地域と建設年代との関係などを明らかにした。兵庫県南部地震に関する以上の分析から都市の防災計画を策定する上での設計システム、品質管理システム、施工検査システムの改善が都市の防災対策に重要であることを指摘した。
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