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断層至近距離の強震動に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08248202
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

平澤 朋郎  東北大学, 理学部, 教授 (80011568)

研究分担者 佐藤 隆司  東北大学, 地質調査所・環境地質部, 主任研究官
加藤 尚之  東北大学, 理学部, 助手 (60224523)
山本 清彦  東北大学, 理学部, 助教授 (90004390)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード固着-すべり / アスペリティー / 上限周波数
研究概要

断層至近距離における高周波強震動は,断層でのすべり過程の詳細を最もよく表していると考えられるため,地震工学的に重要であるだけでなく,断層すべり破壊の物理を理解するうえでも重要である.しかし,地震発生時に,断層至近距離で強震記録が得られることはまれであり,また,その記録も,とくに高周波領域で,表層の構造の影響を強く受けているため,震源での断層すべり過程の詳細を地震動観測から推定するのは容易ではない.
これに対して,既存断層面をもつ岩石試料を用いた固着-すべり実験では,表層の構造の不均一性の影響を考慮する必要はなく,また,断層のすべり量や断層近傍での応力変化などを直接に測定できる.したがって,断層すべり過程の物理を理解するうえで,岩石試料の固着-すべりの詳細を調べることは,非常に有効と考えられる.
実験には長さ40cmの既存断層をもつ30cm×30cm×5cmの花崗岩試料を用い,断層に沿って配置した半導体歪ゲージによって断層近傍のせん断歪を,金属箔歪ゲージにより断層のすべり量を,広帯域AEセンサーによって高周波震動をそれぞれ測定した.これらのセンサーにより記録された固着-すべり発生時のせん断応力,すべり量,すべり速度,すべり加速度,地動速度の結果から,以下のことが明らかとなった.1)せん断応力は急激に低下する.2)すべりは急激にに立ち上がり,すべり速度とすべり加速度は破壊開始直後に顕著なピークをもつ.3)すべり速度と同じように,地動速度は破壊開始直後に顕著なピークをもつ.4)測定された高周波震動は,理論的に予測される上限周波数よりも高く,断層面上のアスペリティーの局所的破損が高周波震動を励起していると考えられる.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 加藤尚之: "非地震性すべりの発生機構" 地震,第2輯. 49・2. 257-275 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 加藤尚之: "Effects of Strain Rate and Strength Nonuniformity on the Slip Nucleation Process : A Numerical Experiment" Tectonophysics. 265. 299-311 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤隆司: "Precursory Localization and Development of Microfractures along the Ultimate Fracture Plane in Amphibolite under Triaxial Creep" Geophysical Research Letters. 23・8. 865-868 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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