研究課題/領域番号 |
08249227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小南 思郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (10106776)
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研究分担者 |
山崎 岳 広島大学, 総合科学部, 助手 (30192397)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 一酸化窒素合成酵素 / nNOS / 大腸菌 / ラット小脳 / 大量発現 / 連続反応 |
研究概要 |
一酸化窒素合成酵素(NOS)はアルギニンを基質として中間代謝物水酸化アルギニンを生成し、最終的にシトルリンとNOを合成する。この中間生成物はNOSから解離することなく連続的に代謝されると言われているが、その確定的証拠はない。反応機構の解析に必要とされる多量の精製酵素を臓器から分離精製することは困難であるため、大腸菌を用いたNOSタンパク質の大量発現系の構築から始めた。ラット小脳の一酸化窒素合成酵素(nNOS)のcDNAはジョンズ・ホプキンス大のSnyderから供与され、テキサス大のMastersの方法に従いpCWベクターに組み込み、デュポンより供与されたシャペロニンの遺伝子をもつpELSとともに大腸菌BL21を形質転換した。nNOSを発現する条件を検討した結果、IPTGで誘導後25C、40時間の培養により培養液1リットル当り250nmolのnNOSが発現することが分かった。この培養液からDEAE陽イオン交換及び2'、5'ADP分子親和性クロマトグラフィーによりnNOSを精製した。SDS-PAGEで単一バンドになるまでnNOSは精製できたがその収率は10%と低かった。しかし、そのシトルリン合成活性は450nmol/min/nmolNOSと報告されている最高値に近い値を示した。収率を上げるため、nNOSのC-末端にHisを4つ持つnNOSのcDNAをPCR法により構築した。この遺伝子を大腸菌で発現させ、Niキレートカラムを用いて精製を試みたが、収率の改善はなく、その最終精製標はシトルリン合成活性が50nmol/min/nmolNOSしかなかった。これはC-末端にHisを付加することは活性に影響を与えることを示している。
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