研究課題/領域番号 |
08249229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松下 一信 山口大学, 農学部, 教授 (50107736)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | キノプロテイン / キノヘモプロテイン / ヘムc / PQQ / アルコール脱水素酵素 / 分子内電子伝達反応 / ユビキノン |
研究概要 |
ADHには、PQQとヘムcを含むキノヘムプロテイン(サブユニットI)、3つのヘムcを含むサブユニットII、そして機能の未同定なサブユニットIIIが存在し、ユビキノンへの電子伝達反応を行なうためにはこれらすべてのサブユニットの存在が必要である。申請者らは、本年度の研究から、サブユニットIとサブユニットIIに存在する4つのヘムc分子が、フェリシアニドとの反応キネテックスの違いから識別できること、ユビキノンまでの電子伝達反応には上記4つのヘムのうちの3つが関与しており、もう一つのヘム分子はユビキノールの酸化に関与していること、さらにこれらのユビキノン反応部位はサブユニットIIに存在することを明らかにした。さらに、ADH複合体や個々に単離したサブユニットI及びII、さらには異なるADHから得られたサブユニット間でハイブリットを作り、それらの酸化還元電位を分光学的酸化還元滴定もしくは電気化学的手法を用いて測定した。その結果、分離されたサブユニットIのヘムc(イタリック)分子は-40mV程度の低電位を示すのに対し、サブユニットIIに存在する3つのヘムc(イタリック)分子は+20mVから+180mVまでの幅広い電位を示すこと、しかしこれらの酸化還元電位はADH複合体においては著しく変化し、+180mV辺りに収斂すること、ハイブリット酵素ではサブユニットIIに存在する3つのヘムのうちの1つの電位が著しく低く機能していないであろうことが明かとなった。
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