研究課題/領域番号 |
08249243
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
石浜 明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 教授 (80019869)
|
研究分担者 |
藤田 信之 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (90173434)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | RNAポリメラーゼ / 転写因子 / 転写シグナル / 生体金属 / 鉄 / DNA-蛋白質相互作用 / 蛋白質-蛋白質相互作用 / 転写制御 |
研究概要 |
RNAポリメラーゼは、転写調節蛋白因子や、DNAの調節シグナルと相互作用をすることによって、転写対象の遺伝子の選択認識特性を変える。遺伝解析によって我々は、大腸菌RNAポリメラーゼ上に、各種の転写因子やDNA調節シグナルとの接点のマッピングを行った。蛋白-蛋白、蛋白-DNA接触の接点が示唆されたが、変異にともなう間接的影響を排除できない。そこで、分子間接触の直接的証明を得る目的で、Fe-BABE(p-Bromoacetamidobenzyl-EDTA)をシステイン残基特異的に導入し、還元剤添加によって鉄原子から発生したラジカルによる、至近距離の蛋白質や核酸の主鎖切断点を同定することによって、接触点を決定する試みを実施した。クラス1転写因子、DNAエンハンサーの接点が推定されていたアルファサブユニットC端ドメインの1個所にだけFe-BABEを結合させ、修飾サブユニットからRNAポリメラーゼを再構成して、DNAとの相互作用を調べたところ、先にエンハンサーと推定していた場所だけが、切断を受け、アルファサブニットのDNA上の接点が同定できた。しかも、2分子のアルファサブユニットの一方にだけFe-BABEを導入する、画期的方策を確立し、それぞれのアルファサブユニットのDNA上の接点を別々に同定することが出来た。本研究のよって、転写制御の分子機構の新たな突破口を切り開くことが出来た。
|