研究課題/領域番号 |
08250214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
高橋 直樹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30179501)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 形態形成 / 転写調節 / ホメオボックス / 標的遺伝子 / 発生 / Hox |
研究概要 |
Hox遺伝子群はショウジョウバエAntp遺伝子群に構造が類似した遺伝子としてクローン化された哺乳類遺伝子群であり、その構造および発現パターンからショウジョウバエでのAntp遺伝子群と同じように、哺乳類の発生過程をコントロールしている遺伝子群だと考えられている。本研究の目的はHox遺伝子産物がいつ、どこで、どのような遺伝子の発現を、どのようなメカニズムによってコントロールしているかを明らかにすることである。具体的には、Hox遺伝子産物が生体内で発現を制御している遺伝子(標的遺伝子)をクローン化し、その遺伝子の発現がHox遺伝子産物および他の転写因子によってどのようにコントロールされているかを、培養細胞およびHoxターゲットマウスを用いた個体レベルの実験によって明らかにすることである。 我々は転写因子の抗体を用いた標的遺伝子クローン化法によってHoxC8遺伝子の標的としてHoxA7、mgl-1などの遺伝子を単離しているが、同様の方法でHoxC4遺伝子の標的としていくつかの未知標的遺伝子を単離した。この中の一つの遺伝子の遺伝子産物のアミノ酸配列を塩基配列から推定し、類似遺伝子産物の検索を行った結果、この蛋白は線虫雄の形態形成にかかわる遺伝子mab21の遺伝子産物と高いホモロジーがあることが明らかになった。mab21は遺伝学的解析から線虫Hox遺伝子の一つegl5の標的遺伝子である可能性が指摘されていた遺伝子であり、この結果は線虫と哺乳類の間で、Hox遺伝子群の構造および体の前後軸に沿った発現パターンの類似性に加えその標的遺伝子も、少なくともその一部は共通であるということを強く示唆している。
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