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標的遺伝子組換え法による受精の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08252201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関筑波大学

研究代表者

馬場 忠  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (40165056)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード受精 / アクロシン / アクロソーム / 精子 / セリンプロテアーゼ / 卵透明帯
研究概要

精子に局在するトリプシン様セリンプロテ-ゼアクロシンは、受精の際に卵透明帯を限定分解して精子の卵への侵入を容易にさせるものと考えられてきた。標的遺伝子組換え法を用いてアクロシンを欠損する変異マウスを作製・解析した結果、その変異マウスは野生種と同等の自然交配能を有していることが判明した。しかし、このアクロシン欠損マウス精子を用いて体外受精試験を行うと、野生種のものよりも卵透明帯への精子の侵入にわずかな遅延が認められた。また、アクロシン以外の新規セリン系プロテ-ゼ(カッパイン)が精子に存在することも見い出された。このマウスカッパインの構造と受精での機能・役割を明確にする目的で、カッパインをコードするcDNAと染色体遺伝子クローンの単離と解析、および細胞内局在に関する研究を行った。マウスカッパインは前駆体プロテアーゼとして合成され、36残基の軽鎖と300残基の重鎖がひとつのジスルフィド結合により連結されているような成熟型酵素にプロセシングされることが明らかとなった。マウスカッパイン遺伝子は、全長約5キロ塩基対で5個のエクソンより構成されており、マウス染色体上でシングルコピーとして存在することも明らかとなった。また、カッパイン遺伝子は精巣特異的に発現しており、精子形成過程ではほかのアクロソームタンパク質遺伝子と同様にパキテン期精母細胞ですでに転写が開始しており、半数体精細胞でその発現が最も盛んであった。組織化学的な観察より、カッパインはアクロソーム下部、あるいはアクロソームと接する赤道部上端に沿った限定された部位に局在していることが判明した。このカッパインの生体内機能解析のために、ターゲティングベクターを構築してES細胞経由で遺伝子相同組換えを試み、目的のES細胞クローンを単離後、キメラマウスを得ている。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 馬場 忠: "哺乳動物アクロシンの受精での機能と役割" 日本胚移植雑誌. 18. 56-66 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 馬場 忠: "透明帯への精子侵入機構" 産婦人科の世界. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Deborah A.O'Brien,et al.: "Boar proacrosin expressed in spermatids of transgenic mice does not reach the acrosome and distrupts spermatogenesis" Molecular Reproduction and Development. 43. 236-247 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Maja Bucan,et al.: "Mapping of Grn,the gene encoding the granulin/epithelin precursor (acrogranin),to mouse chromosome 11" Mammalian Genome. 7. 704-705 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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