研究課題/領域番号 |
08252205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹田 潤二 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (50163407)
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研究分担者 |
大石 一人 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60273702)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | GPIアンカー型蛋白 / Tリンパ球 / Pig-a / コンディショナルジーンターゲッティング / Cre / loxP / ケラチン5 |
研究概要 |
遺伝子破壊マウスの実験結果はGPI-アンカー欠損は致死性であり、組織特異的に遺伝子破壊ができるCre/loxPを利用し、種々の器官形成あるいは特定の細胞におけるGPIアンカー型蛋白の役割を検索した。 1)GPIアンカー欠損個体の解析 Pig-aはGPI-アンカー生合成に必須の遺伝子であり、X染色体上に存在する。Pig-1欠損キメラマウスのキメリズムが高くならないことより、GPI-アンカー欠損個体は致死性であることが想像された。致死性を解除する目的でPig-a遺伝子にloxP部位を導入したマウスを作成した(Piga-loxP)。キメラマウスの解析では発生のどの段階での致死かがわからなかったので、発生初期よりCreが発現するhCMV-CreマウスとPiga-loxPマウスを交配し、致死の時期、状態を検討した。Pig-a遺伝子が完全に欠損した雄(XY)個体は、胎生9日で観察したところ個体発生が停止していた。片方のアリルでPig-a遺伝子が破壊されるような雌(XX)個体では、頭部神経管閉鎖不全、口蓋裂が観察された。 2)Tリンパ球におけるGPIアンカー型蛋白の役割の検討 未熟Tリンパ球で発現誘導が可能なLckプロモーター下流にCreを連結したトランスジェニックマウスを作成した(Lck-Cre)。Piga-loxPとLck-Creマウスを交配した。そのマウスを解析するとTリンパ球特異的にGPIアンカー型蛋白の発現がほぼ完全に消失していた。 3)皮膚表皮におけるGPIアンカー型蛋白の役割の検討 ケラチンK5プロモーターは表皮基底細胞特異的な発現を規定する。そのプロモーター領域15kbをクローニングし、その下流にCreを連結させた後、トランスジェニックマウスを作成した(K5-Cre)。Piga-loxPとK5-Creマウスを交配した。そのマウスは表皮特異的にPig-a遺伝子が破壊されていた。組織標本を観察すると、Pig-a遺伝子が破壊されたマウスで角化異常が認められた。
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