研究課題/領域番号 |
08252215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立母子保健総合医療センター・研究所 |
研究代表者 |
吉田 進昭 大阪府立母子保健総合医療センター, 研究所, 部長 (10250341)
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研究分担者 |
長澤 丘司 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 主任研究員 (80281690)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ジーンターゲティング / 転写因子 / NF-IL6 / STAT3 / STAT6 / NF-IL6β / Ig / EBP / CHOP |
研究概要 |
IL-6やLIF、CNTF、オンコスタチンMなどのIL-6ファミリーに属するサイトカインシグナル伝達に重要と考えられるJAK-STAT系に属する転写因子STAT3(APRF)を欠損するマウスをジーンターゲティング法により作成した。このマウスは胎生7日目頃に死亡することが明らかとなったが、臓側内胚葉でのSTAT3発現の欠如により臓側中胚葉の発達が障害されていた。既知の多くのサイトカインシグナルが伝達されないことによるのか、胎生期において機能する新しいサイトカインの存在の可能性も示唆される。 一方、IL-4のシグナル伝達系に特異的と考えられていたSTAT6を欠損するマウスは、IL-4の機能が障害された結果、B細胞表面へのMHCクラスIIやCD23の発現誘導、IL-4依存性のB細胞や胸腺細胞の増殖、Th2サイトカイン産生の減少、寄生虫感染時のIgE反応の欠如などが観察され、IL-4の重要な機能のほぼすべてのシグナル伝達に関与していることが明らかとなった。 また、C/EBPファミリー遺伝子ノックアウトマウスに関しては、NF-IL6/NF-IL6βダブルノックアウトマウスにおいて脂肪細胞の分化に障害があることがin vivo、in vitroの解析から明らかとなり、脂肪細胞の分化には両者がともに重要であることが示唆された。CHOPはC/EBPファミリーに属するがDNA結合能を欠くために他のファミリー遺伝子とヘテロダイマーを形成してドミナントネガティブに作用すると考えているが、これを欠損マウスは現在のところ著明な異常は呈していない。今後のさらなる解析やダブルノックアウトマウスの作成が重要である。
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