研究課題/領域番号 |
08254101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡野 栄之 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60160694)
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研究分担者 |
内山 英穂 横浜市立大学, 理学部, 助手 (10221110)
吉川 真吾 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (50272191)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | カルシウム / フォスファチヂルイノシトール / イノシトール3リン酸(IP3) / LiCl / PIシグナル伝達系 / セカンド・メッセンジャー / 腹側化シグナル |
研究概要 |
細胞内の遊離カルシウムの増加は授精時の卵の活性化において重要な役割を担うことが考えられている。初期胚発生においても、フォスファチヂルイノシトール(PI)の代謝回転を阻害するLiClが、二次胚形成を誘導し、細胞内イノシトール3リン酸(IP3)の濃度を減少させることが知られており、初期胚発生において重要な役割を担うことが考えられている。しかしながら、背腹軸決定過程を含む初期胚発生における細胞内情報伝達機構およびセカンドメッセンジャーの正体については、不明の点が多い。本研究は、アフリカツメガエルの系を用いて、PIシグナル伝達系に焦点を絞り、授精時の卵の活性化並びに初期胚の形態形成の分子機構を明らかにすることを目的とする。これまでにアフリカツメガエルIP3受容体に対する特異的なポリクローナル抗体を用いて初期胚におけるIP3受容体の発現の局在を解析し、さらに正常発生過程におけるこのシグナル伝達系のセカンド・メッセンジャー(すなわちIP3)の定量を行った。今年度は、1)IP3のシグナル伝達系の胚発生における作用機構を詳細に検討するため、アフリカツメガエルIP3受容体に対する特異的阻害活性をもつモノクロール抗体を単離し、この阻害抗体を用いてIP3受容体の初期胚における形態形成の役割を検討し(loss-of-function)た。これらの結果により、IP3によるカルシウム放出は腹側化シグナルであり、IP3/Ca2+シグナルを阻害すると、腹側が背側へ運命転換されると考えられた。さらに2)卵成熟の過程における小胞体並びに小胞体上のIP3受容体の動態を調べた。
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