研究課題/領域番号 |
08255218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90132860)
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研究分担者 |
秋葉 道広 島根大学, 生物資源科学部, 講師 (00159336)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ヨシ / 湿地 / 河口域 / 創出 / 塩分 / 浚渫ヘドロ / 植栽 |
研究概要 |
本研究では、浚渫ヘドロを利用して、沿岸域でヨシを中心とする湿地を創出する技術を確立すること並びに創出したヨシ湿地生態系が有する水質浄化機能及び利用したヘドロの改良機能を評価することを目的と、ヨシの植栽に必要なヨシを大量に供給する技術並びに浚渫ヘドロへのヨシ植栽及び育成方法に関する検討を行った。 ・ヨシの種子の発芽試験:淡水産および海水産ヨシの種子を用いて、成型ピ-トモスに蒔いて、温度、栄養塩濃度、光条件、塩分濃度を変化させた時のヨシ発芽率を調べ、ヨシ種子の採取場所の違いによる効果を評価し、以下の結果が得られた。1.低温処理を施した場合、塩分濃度0.5%に希釈した自然海水に浸した系では発芽促進効果が見られた。2.照射条件は発芽促進に効果がなかった。3.種子の発芽率は温度が上がるにつれて高まり、淡水産種子と蒲生干潟産種子の発芽率は26.5℃以上の温度で90%程度で一定となった。4.淡水産種子よりも汽水産種子の方が塩分耐性が強い。 ・「茎植え」と「苗植え」手法との比較:「苗植え」は「茎植え」に比べ、活着率が良く、活着したものも順調に生育したため、ヨシの移植方法としては確実な方法であると考えられる。さらに、「苗植え」の場合、ヨシの種子を採取するための労力が少なく、採取場所のヨシ湿地を損傷することがないため、既存の湿地生態系への影響が少ない。したがって、ヨシ湿地を人工的に創出するために、大量のヨシを供給し植栽する方法として、種子から発芽生育させた苗を植栽する「苗植え」は実用性が高い方法であると考えられる。
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