研究課題/領域番号 |
08255226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米井 脩治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60093340)
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研究分担者 |
張 秋梅 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00260604)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 電離放射線 / 突然変異誘発 / ミューテーター / トランスバ-ジョン / SoxRS / スーパーオキサイド / 酸化ストレス / 大腸菌 |
研究概要 |
(1)電離放射線ではGC‐CGトランスバ-ジョンが高い頻度で誘発される。しかし、その原因となるグアニンあるいはシトシンの酸化的損傷およびそれらの修復機構は不明であった。また、これまでにGC‐CGの頻度を増大させるミューテーター株は分離されていない。そこで、まず、その自然突然変異頻度を特異的に増大させる新しいタイプのミューテーター株を大腸菌から分離する試みを行った。大腸菌のCC103を材料に用いたが、この株ではGC‐CGの変化が起こった場合でのみLac^+に復帰するからである。得られた株はLac^+への復帰突然変異およびリファンピシン抵抗性への自然突然変異の頻度が親株比べ顕著に増大した。このmutZ株はトランスバ-ジョン特異的であったが、GC‐CGの頻度はもっとも高い特徴を示した。この遺伝子は大腸菌染色体の約64に位置した。この近くにはmutY遺伝子が位置しているが、mutZとmutYとは異なる遺伝子であった。(2)SoxRSはスーパーオキサイドに応答して特定の遺伝子群の発現を調節している。自然突然変異ではsoxS欠損変異株とその親株について、AT‐TAトランスバ-ジョンに大きな差がみられたが、その他はほとんど大きな差はみられなかった。しかし、メナジオンでこれらの株を処理して、細胞内スーパーオキサイド濃度を増大させるとGC‐CGおよびAT‐TAトランスバ-ジョンの頻度が有意に増大した。このことはSoxRSの制御を受ける遺伝子産物がGC‐CGおよびAT‐TAのトランスバ-ジョン生成を抑制していることを示唆している。
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