研究課題/領域番号 |
08255239
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
西村 泰治 熊本大学, 医学部, 教授 (10156119)
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研究分担者 |
千住 覚 熊本大学, 医学部, 助手 (50274709)
松下 祥 熊本大学, 医学部, 助教授 (50167649)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1996年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | HLAクラスII遺伝子 / 自己免疫疾患 / 多発性硬化症 / 重症筋無力症 / 自己抗原ペプチド / 自己反応性T細胞 |
研究概要 |
従来より特定のHLAクラスII(HLA-II)遺伝子を有する個体は、特定の自己免疫疾患にかかりやすいことが示されていた。たとえば多発性硬化症(MS)は、白人ではDRB1^*1505を有する個体が疾患感受性を示しまた東洋人に特有の乳幼児発症重症筋無力症(MG)患者の多くがDRB1^*0901あるいはDRB1^*1302を有している。本研究は、日本人のMSと乳幼児MGを対象として、特定のHLAが疾患感受性を決定する機序を解明することを目的とする。57例のMS患者のうち、23例は脳病変が少なく視神経や脊髄病変を合併するアジア型MSであり、34例は白人と同様に脳に病変を多発する西洋型MSであった。HLA-DRB1^*1501の頻度は西洋型MSでは41.2%、アジア型MSでは0%また健康対照群では14.2%であった。つまり2つのMSは臨床所見のみならず、免疫遺伝学的要因も異なることが明らかとなった。 HLA-DRB1^*0901-DQ9/DRB1^*1302-DQ6の乳幼児MG患者の末梢血リンパ球をアセチルコリンレセプターα鎖(AchRα)に対応して合成されたオーバーラッピングペプチドと培養することにより、AchRαペプチドに自己反応性を示すT細胞クローンを樹立した。T細胞エピトープは西洋人では報告されていない、オルターナティブスプライシングを受けるエクソンによりコードされるユニークなものであった。またHLA-DQ6により提示されたペプチドを認識したT細胞は、IFN-γを大量に産生するTh1様細胞であり、これは乳幼児MGでは抗AchR自己抗体の産生が少ないことと対応すると考えられた。このようにアジア人に特有の自己免疫疾患に感受性を示す、アジア人に特有のHLA-II遺伝子とペプチドを同定した。
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