研究課題/領域番号 |
08256208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石浦 章一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (10158743)
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研究分担者 |
反町 洋之 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (10211327)
鈴木 紘一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (80011948)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | トリプレット・リピート / アポトーシス / 筋緊張性ジストロフィー / イオンチャンネル / 筋小胞体 / 培養細胞 |
研究概要 |
神経変性のモデル細胞系の確立を目的として、トリプレット・リピートを伸長させたcDNAの発現系を構築し、解析した。材料は、我々がクローニングした筋緊張性ジストロフィー原因遺伝子MtPKであり、3′非翻訳料域に存在するトリプレットCTG数を0から46に伸長させたcDNA(0と正常の5、及び46)を筋芽細胞株L6並びにC2C12に導入した。その結果、発現したMtRKは筋小胞体に局在し、特に安定形質発現させたC2C12細胞では、リピートの伸長と筋分化の遅れが比例していることが明らかとなった。 次に、パッチクランプ法を用いて遺伝子導入したC2C12細胞でのMtPK過剰発現の効果を調べたところ、MtPKの発現が増すにつれて細胞内からの塩素イオンの流出が顕著になることがわかった。また、塩素チャンネルの性質を電気生理的手法を用いて検討したところ、コンダクタンスには変化が見られなかったが、開口確率は上昇し、時定数も上昇していることが判明した。この事実は、小胞体に発現したMtPKが、情報伝達過程を介して細胞膜のイオンチャンネル活性を変化させていることを示唆するものであった。一方、バキュロウイルスで発現させたMtPKには確かに自己リン酸化活性が認められたため、以上の情報伝達仮説は立証に値するものと考えられた。今後は、MtPKの直接の基質の探索を行う予定である。
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