研究課題/領域番号 |
08256216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井出 千束 京都大学, 医学研究科, 教授 (70010080)
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研究分担者 |
早柏 琢哉 京都大学, 医学研究科, 助手 (00273459)
野田 亨 京都大学, 医学研究科, 助手 (50156204)
藤本 和 京都大学, 医学研究科, 講師 (50159125)
溝口 明 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90181916)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | シュワン細胞 / ワーラー変性 / インテグリン / 栄養因子 / 再生軸索 / 栄養因子受容体 / ホスホタイロシン / 基底膜 |
研究概要 |
シュワン細胞は末梢神経の髄鞘を形成する細胞である。軸索が損傷され遠位部が変性すると、シュワン細胞自体が髄鞘を破壊し、小塊としてマクロファージに引き渡す。マクロファージは髄鞘を消化処理する。この一連のシュワン細胞の形態学変化と共に、シュワン細胞の産生する神経栄養因子と接着分子が変化する。栄養因子については、bFGFとNGF及びBDNFの産生が増強することが明らかになってきた。これらの栄養因子の受容体について調べたところ、bFGFの受容体(高親和性の)はシュワン細胞が基底膜と接する面において発現されることが分かった。再生軸索についても、基底膜に接する形質膜には発現されるが、シュワン細胞と接する部位には発現されないという興味深い事実が明らかになった。さらにTrkA,B,Cの発現を調べると、再生軸索には特にTrkAとBが強く発現される。ホスホタイロシンの免疫組織化学では、シュワン細胞内の反応は見当たらないが、再生軸索内には強いことから、Trkはシュワン細胞表面にはあってもその量は少ないものと考えられる。 シュワン細胞の接着分子であるインテグリンについて調べた。インテグリンα_6サブユニットはシュワン細胞の接着因子であることが発達過程における発現パターンから明らかとなった。すなわちα_6Bが生後1日には見られるが、生体になるとα_6Aがとってかわる。この現象はシュワン細胞の髄鞘形成と関連するのではないかと考えている。現在in situhybridization法でα_6のmRNAの発現を発生と発達の経過で調べている。
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