研究課題/領域番号 |
08258207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
熊田 衛 東京大学, 医学部, 教授 (00110487)
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研究分担者 |
桑木 共之 東京大学, 医学部, 助手 (80205260)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ノックアウトマウス / 自律神経性調節 / パワースペクトル / エンドセリンB型受容体 / リアノジン3型受容体 / 心臓交感神経 / 低周波成分 / 血圧 |
研究概要 |
初年度において、意識下および麻酔状態のマウスで、収縮期血圧および心電図R-R間隔のパワースペクトルより、心臓および血管の自律神経性調節を定量的に評価する実験的方法を開発し、遺伝子操作マウスであるエンドセリン(ET)-1遺伝子欠損マウスのヘテロ接合体(ET-1^<+/->)に適用した。今年度は、ET-1^<+/->と近縁のETB受容体(ETBR)欠損マウス、リアノジン3型受容体(RYT3R)欠損マウスにおいて、パワースペクトル解析および時系列解析を行った。ETBR欠損マウスは、ETBR量が正常の1/8のマウスを作成し、正常マウスと比較したところ、つぎの結果を得た。(1)血圧は約30mmHg高かった。(2)分時感気量、呼吸反射、血液ガスは、正常マウスと差がなかった。(3)血圧および心電図R-R間隔のパワースペクトルは、正常マウスと差がなかった。(4)ETBRの選択的遮断薬を投与すると血圧は変化しなかったが、正常マウスでは血圧は上昇した。これらの結果から、生理的状態において、ETBRは降圧作用をもたらし、これは中枢性ではなく末梢作用によるものと結論された。RYT3R欠損マウスは、正常マウスに比して心拍の生理的変動が著しく減少していること、心電図R-R間隔のパワースペクトルを比較すると、交換神経性心機能調節を表わす低周波成分が減少していることが見い出された。これより、RYT3R欠損マウス心臓の交感神経性調節機能が減弱していること、生理的状態において、RYT3Rは心臓機能の交感神経性調節に積極的に関与していることが結論された。これらの研究をとおして、遺伝子操作マウスおよびパワースペクトル解析は、ともに生理的および病態下での生体機能の研究に有力な研究資源・研究法であると結論した。
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