研究課題/領域番号 |
08259201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 隆 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50113569)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 卵表層 / アクチン繊維 / プロテインキナーゼC / カルシウムイオン |
研究概要 |
環形動物のイトミミズの卵は極体形成のとき、赤道部10数カ所に経線(動植物極を結ぶ線)方向に走る深い溝を形成する。このプロセスは核に依存しない。溝の底は表層アクチン繊維の密な束によって裏うちされている。卵にロ-ダミンファロイジンを収入し、蛍光顕微鏡で経時的に観察したところ、表層の標識されたアクチン繊維がしだいに繊維束へ収束することがわかった。したがって収縮弧は既存のアクチン繊維が再構成することによって形成されると考えられる。この再構成に先立って卵表層にはドーム(geodesic dome)状のアクチン繊維網が形成される。フォルボールエステルPMA処理とカルシウムバッファーBAPTA注入を組合わせた実験などから、このドーム状表層構造の形成がプロテインキナーゼC(PKC)に依存したプロセスであることが示唆された。しかし、ドーム状構造は、アクチン繊維束形成が起こるための必要条件ではあるが、十分ではない。少なくとも,PKCに引き続いて、ミオシン軽鎖キナーゼが活性化することも必要であることも明らかとなった。また、Fluo-3を注入した卵の観察から、ドーム状表層アクチン繊維網が形成される時期(第二成熟分裂中期)、卵内カルシウム濃度が上昇することもわかった。
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