研究課題/領域番号 |
08264103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川名 尚 東京大学, 医学部・附属病院(分), 教授 (90010272)
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研究分担者 |
野澤 志朗 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (90051557)
野田 起一郎 近畿大学, 医学部, 学長 (60088531)
杉森 甫 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50038642)
関谷 宗英 千葉大学, 医学部, 教授 (00092065)
矢嶋 聰 東北大学, 医学部, 教授 (80004993)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
1996年度: 18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
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キーワード | 子宮頸部悪性病変 / ヒトパピローマウイルス / 疫学調査 / 性感染症 |
研究概要 |
平成7年6月〜平成8年7月の期間中に、当研究班の8施設にて3ヶ月以内に子宮頸部異形成の診断を受けた55才以下の患者をケースとしてケース・コントロール研究を行なった。コントロールは、期間中に同施設での子宮癌検診を受信し、子宮頸部異形成なしの診断を受けたもののうちからケースに年齢をマッチさせたものを用いた。 119ペアが把握された。HPV検出の有無について相対危険度の推定を行なうとHPV(+)では9.8(3.5-27.3)と有意に高い値が認められた。HPV-16,52型はケースがコントロールに比べて有意に高い頻度でみられた。 その他の有意に高い相対危険度が認められたのは、出産回数の多いこと、性的パートナーの数が多いこと、初産年齢の低いことでこれらの因子は有意な量・反応関係も示した。未婚者、初回性交年令の高い者には、有意に低い相対危険度が認められた。血清中のHPV-6抗体価の高い者、クラミジア・トラコマチス抗体陽性は有意に高い相対危険度を示した。血清レチノール、αカロチン、βカロチン、クリプトキサンチン値の高い者に有意な量・反応関係が認められた。 多変量解析を用いて解析をしたところ、子宮頸部異形成と未婚、出産回数との関連は、補正後により強く示され、初回性交年令、性的パートナーの数との関連は弱められた。血清レチノール、カロチノイドとの関連性の値は特に変化しなかった。補正後もなお有意な関連性を示したのは、未婚、出産回数、血清αカロチンの項目であった。 HPV-6,16,52型に対する血清抗体測定のためのウイルス粒子を遺伝子工学を用いて作成し、抗体検出のための系を確立した。 性器におけるHPVの感染部位として膣が重要な部位であることを明らかにした。 HPV感染の組織学的証明のためにモノクローナル抗体を作成した。また、in situ hubridizationの系を確立した。
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