研究課題/領域番号 |
08264205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
五十嵐 和彦 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (00250738)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Maf / 転写因子 / ロイシンジッパー / BTR / NF-E2 |
研究概要 |
我々は昨年度の研究から、小Mafと会合する新規bZip型転写因子Bachファミリー(Bach1,Bach2)を発見した。小Maf因子群による遺伝子発現と細胞分化の制御機構に関してさらに理解を深めるために、本年度はBachファミリーの解析を行い、以下の知見を得た。 1.cDNA構造を解析した結果、Bachファミリーは、CNC因子群に特徴的なbZipに加え、BTBドメインを有することが明らかになった。BTBドメインは、リンパ腫や前骨髄性白血病に伴う染色体転座部位に存在するLAZ3/BCL6、PLZF転写因子、そしてショウジョウバエの発生過程で重要な役割を担う一群の転写因子(GAGA因子やBroad complex、tramtrackなど)に見いだされる。 2.Bachファミリーは、MafKのみならずc-Maf、Jun、Fosなどとも二量体を形成する。これらのヘテロ二量体はAP-1結合配列(TRE)に類似したDNA配列に結合する。BachファミリーはTREに作用して転写抑制因子として機能する。Bach2の発現、およびDNA結合活性は、Jun、Fosなどとは対照的に細胞増殖刺激に依存せずに構成的に認められる。 3.BachファミリーのBTB領域は、bZip領域とは独立に4量体以上の多量体の形成を担う。このことは、bZip領域を介して形成される二量体がさらにBTB領域を介して多量体化すること、そして、Bachが他の癌関連BTB因子との高次複合体を形成する可能性を示唆する。
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