研究課題/領域番号 |
08264214
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
浜口 道成 名古屋大学, 医学部, 教授 (90135351)
|
研究分担者 |
小池 晃彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (90262906)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1996年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | チロシンキナーゼ / チロシンリン酸化 / 細胞骨格 / カドヘリン / 細胞間接着 / マトリックスメタロプロテイナーゼ |
研究概要 |
非受容体型チロシンキナーゼSrcによる細胞の癌化は、細胞の標的蛋白質のリン酸化が必須である。しかし、Srcキナーゼが如何にして細胞の癌化、浸潤・転移をもたらすかの詳細については、依然として明らかでない。本研究では、我々が見出した新しいSrcキナーゼ活性化機構を詳細を明らかにした。更に、Srcキナーゼの活性化が如何に細胞接着・形態の変化に変換されるかを、その標的となり細胞骨格構造、細胞外マトリックス等に焦点を当て解析した。その結果、(1)貴金属、NO等による酸化・還元反応によって、Srcキナーゼが活性化される事を見い出した。さらに、この酸化・還元による活性化はSrcキナーゼのシステイン残基が標的となっている事を示す結果を得た。そこで、Srcキナーゼのシステイン残基10個の各々に点突然変異を導入しつつある。システイン残基の6番から9番については各々システインをアラニンに点突然変異する作業が完了し、そのキナーゼ活性に対する影響を検討しつつある。その結果、8、9番の2重変異にて、キナーゼ活性が抑制を受ける事を示唆する結果を得た。(2)domonant negative ras(S17Nras)遺伝子を用いてカドヘリン依存性細胞間接着の制御機構を解析した結果、SrcキナーゼのシグナルはRasを介して伝達し、細胞接着の抑制を生じる事を明らかにした。(3)v-SrcキナーゼによるマトリックスメタロプロティナーゼMMP-2の活性化機構を、同様にS17Nrasを用いて解析した結果、この活性化もRasを介する事を明らかにした。
|